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「デジタル百葉箱」を教育やビジネスに 推進団体設立

» 2005年05月12日 19時02分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 IPv6普及・高度化推進協議会は5月12日、「デジタル百葉箱」などIPv6を活用したセンサーネットワークを使って環境情報を収集し、教育や研究、ビジネスに役立てることを目的とした組織「Live E!」を設立した。

「センサーネットワークの情報をさまざまな分野で活用したい」と主査の江崎浩東大教授

 Live E!は、同協議会やWIDEプロジェクト、シスコシステムズ、ウェザーニューズなど、IT関連団体や気象情報関連企業、ネットワーク企業など計13組織が発起人として設立。東京大学の江崎浩教授が主査を務める。活動期間は2年の予定。

 温湿度や気圧、雨量などを計測して情報をネット配信できる「デジタル百葉箱」などセンサーネットワーク機器を参加企業から提供してもらい、小中学校に寄贈して技術や環境に関する教育に役立ててもらったり、収集データを研究機関に公開して環境研究の資料にしてもらう。データを活用したビジネス展開も視野に入れる。

参加企業の1社であるダイダンが開発したデジタル百葉箱のプロトタイプ。温度、湿度、気圧、風向、風速、雨量を測定し、5分ごとにネット送信できる

 活動第1弾として、6月6日に開幕する「NetWorld+Interop Tokyo 2005」(千葉・幕張メッセ)でデジタル百葉箱などのデモを行う。

 江崎浩教授は同日開いた設立総会で「これまで企業や団体が個別に行ってきた研究を統合し、幅を広げていければと考えている。Live E!の活動を、IPv6の生きる道の1つとして確立したい」などと話した。

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