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Appleの「Intelスイッチ」、Intelは「20年間切望してきた」

» 2005年06月06日 11時03分 公開
[IDG Japan]
IDG

 Apple Computerは6月6日、自社コンピュータを今後2、3年のうちにIntelアーキテクチャへ移行させる発表を行うと、複数のメディアが報道した。

 Appleのスティーブ・ジョブズCEOがサンフランシスコで開催されるWorldwide Developer's Conference(WWDC)基調講演でこの発表を行うと、CNET News.com、Wall Street Journal、New York Timesが報道した。

 記事によれば、Appleは2006年中頃にローエンドPCを、2007年中頃にハイエンドPCを移行させるという。

 Intelはこの報道についてのコメントを拒否し、Apple、IBMからのコメントは記事掲載時までに得られなかった。

 Wall Street Journalに、Intelスイッチに関する第一報が出た後、台北で開催されたCOMPUTEXで、Appleとの提携について聞かれたIntelのモバイルプラットフォームグループ担当副社長兼ジェネラルマネジャーであるアナンド・チャンドラシーカ氏は、Appleとの提携はIntelが長い間求めてきたものだと答えた。

 「われわれは常にAppleと話し合ってきた。Appleのデザインに採用してもらうこと。これを20年もの間、切望してきた。Intelは決してAppleをあきらめない」とチャンドラシーカ氏。

 報道が正しいとすれば、Appleにとっては1990年代中頃のPowerPCアーキテクチャ導入以来の大きなシフトチェンジとなる。プロセッサ業界にとって、Microsoftが次世代機のXbox 360でIntelからPowerPCへとスイッチしたことに続く大きな事件である。

 Wall Street Journalが最初にIntelスイッチの可能性を報道してから、BBSではAppleにとってこの提携がどういう意味を持つのか、さまざまな議論が起きている。多くは2種類のプラットフォーム間での非互換性を問題にし、Appleがこの動きで何かメリットを得られるのかどうか疑問視する向きもある。「実際に発表されたら信じる」との声も大きい。

 コンピュータ業界は、モスコーニ・コンベンション・センターで、ジョブズ氏がステージに上がった後で、事実を知ることになるだろう。

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