集積回路の発明で知られるジャック・キルビー氏が6月20日、がんのため米テキサス州ダラスで死去した。81歳だった。
キルビー氏はTexas Instruments(TI)の元エンジニア。モノリシック集積回路を発明し、現代のマイクロエレクトロニクスの基礎を築いた。2000年にはこの功績が認められてノーベル物理学賞を受賞している。
少年時代から工学に興味を持ち、1958年にダラスに移ってTIに入社。この年に集積回路のアイデアを発案し、1960年に同社から初のチップが発表された。その後同社で幹部職を歴任、1983年に退職後もTIの顧問を務めていた。
「その功績によって世界と人々の生活の在り方を変えてしまった人物はほんの一握りしかいない。その1人がジャック・キルビーだ。われわれの業界のみならず世界を変革した発明があるとすれば、ジャックが初めて発明した集積回路こそそれだった」。TIのトム・エンジバス会長はこうコメントを寄せている。
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