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「20ドル以下の携帯電話」目指し、Philipsがプラットフォーム開発

» 2005年07月04日 11時01分 公開
[IDG Japan]
IDG

 20ドルを切る安価な携帯電話が、蘭Philips Electronicsが開発中のハード・ソフトプラットフォームの目標だ。

 これは6月29日に同社が発表した、携帯電話を――特に開発途上国で――もっと普及させるための計画の一部だ。

 同社は年内に、携帯電話に必要なすべてのエレクトロニクスを統合した、5ドルを切る「Nexperia Cellular System Solution 5130」というシステムを投入する計画だ。これを使った携帯電話は、通話とショートメッセージサービス(SMS)経由でのテキストメッセージの送受信が可能。モノクロディスプレイを備え、和音着メロに対応する。

 このシステムはGSM携帯電話の総コストを、現行最安モデルの40ドルから、20ドル以下に引き下げるはずだとPhilipsは発表文で述べている。長期的には2008年までに携帯電話のコストを15ドル以下にすることが目標だという。

 この計画はPhilipsが上海に持つ製造施設で進められる。

 同社によると、現在、携帯電話ネットワークのカバー範囲内で生活している人は世界人口の77%だが、そのうち携帯電話サービスに加入しているのはわずか25%だ。その主な理由は、携帯電話の価格が比較的高いからだという。

 今年フランスのカンヌで開かれた3GSM World Congressで、Motorolaは開発途上国の顧客向けに40ドルを切る携帯電話「Emerging Market Handset」を提供する計画を発表した。

 この発表の直前には、GSM Associationがメーカーに対し、開発途上国向けの低価格携帯を開発するプロジェクトへの入札を呼びかけた。このプロジェクトは、携帯電話の価格が市場の成長を抑制する主要因であるとする複数の国のネットワーク事業者の懸念に応えて展開されたものだ。

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