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人力検索はてな、“4年目の正直”

» 2005年07月04日 14時40分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 質問サイト「人力検索はてな」のサーバが、6月20日深夜、突然落ちた。テレビ番組「先端研」で紹介されたためだ(関連記事参照)。放映後、質問数は急激に増えた。「4年前に作ったサービスを今必要としている人が、これほどたくさんいるとは」――はてなの近藤淳也社長は驚いた。

photo 人力検索はてな

 「もしかしたら、人力検索が一般の人に浸透可能な時期に来ているのかもしれない」。インターネットの人口普及率は6割を超え、初心者もどんどん増えている。しかし、検索手法は4年前から変わり映えせず、初心者には厳しい。「Yahoo!知恵袋」を運営するヤフーによると、検索窓に質問文をそのまま入力する人は多いという。

 自然文で検索できる人力検索は、初心者に優しい。近藤社長は、人力検索のニーズが高まっている今を「2個目の始まり」と表現。もっと一般の人向けにプロモーションしていく必要があるかもしれないと語る。

 ただ、人力検索にも寿命がある。「満足な自然文検索ができれば終わりだと、開発当初から思っていた」――人力検索にとどまらず、便利な検索技術を開発していきたいという。

人力検索という“舞台”

 「人力検索はてな」は、質問者から回答者に換金可能なポイントが贈られるためか、優良回答が集まりやすいことで知られている。また「私は誰でしょうか」「何を質問したらいいんでしょう?」など、回答を楽しむための“ネタ質問”も多い。近藤社長によると、質問・回答の質の良さとネタの多さは、表裏一体だ。

 「質問する方も回答する方も、舞台の上で演じているような、独特な緊張感があるんだと思う。ポイントが絡んでいる上、他の人にも見られているし、知識として残っていくから、真面目にしないといけないね、という」。そんな緊張感が人を興奮させ、一部の人がネタに走る――人力検索はてなの特徴を、近藤社長はこう分析した。

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