米Hewlett-Packard(HP)は7月11日、プリンタの記録的な高速化につながる新技術を開発したと発表した。5年がかりで14億ドルを投じてインクベースのプリンティングプラットフォームを開発、プリンタ分野で競合企業より何年も先行することが可能になると説明している。
新技術では大量印刷する場合の性能強化に重点を置き、フォトリソグラフィックプロセスを用いてインクジェットプリンタのプリントヘッドを1つのユニットとして製造、インク配列の精度を高めた。この設計ではノズル高密度化も可能になり、1つのプリントヘッドに3900以上のノズルを組み込んで高速、高品質の印刷を実現できるとしている。
この新技術を採用し、「世界最速」をうたったプリンタとして、コンシューマー向けのフォトプリンタ「Photosmart 8250」(199ドル)とオールインワンプリンタ「Photosmart 3000」(299〜399ドル)を投入。10×15センチの写真が14秒で印刷でき、1枚当たりのコストは24セントに抑えられるとしている。8250は今月発売、3000はこの秋に発売予定。
中小企業向けのデスクトップカラープリンタ「Officejet Pro K550」は、競合するカラーレーザープリンタに比べて約半分の価格で印刷速度は2倍、高品質のカラーとレーザーライクなテキスト印刷をうたっている。ページ当たりの印刷コストも従来のレーザープリンタより大幅に抑えた。この秋に発売予定。
このほかに携帯型のフォトプリンタとして、13×18センチの写真印刷にも対応し、画像1000枚以上を保存しておける「Photosmart 475 GoGo」(279ドル)、カメラとプリンタを1つのドックに収めた「Photosmart 420 series GoGo」(299ドル〜)などを発売する。
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