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HP前CEOのフィオリーナ氏、回想録を出版へ

» 2005年08月25日 08時17分 公開
[IDG Japan]
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 カーリー・フィオリーナ氏が、回想録を執筆する契約を交わした。Hewlett-Packard(HP)のCEOとして5年間、激動の中で経営に携わり、2月の解任劇で終わった自身のキャリアについて筆を執る。

 回想録は2006年後半にPenguin Group USAのPortfolioシリーズとして出版予定。リーダーシップ、ビジネス界での女性の成功、技術による世界の変革といったテーマに関する考えを交じえながら、自身のキャリアについてつづってもらう予定だと、出版元は話している。

 フィオリーナ氏のキャリアは秘書から始まり、Fortune誌で「ビジネス界で最もパワフルな女性50人」のトップに6回にわたって選ばれるまでになった。Lucent TechnologiesでAT&Tからのスピンオフと株式公開を主導して脚光を浴び、1999年にHPのCEOに任命。同社活性化の構想に基づき2002年にはCompaqを買収して論争を巻き起こし、結果的にはこれが原因となって、ほぼ3年たっても株主の期待に沿った業績を上げられなかったことから、HPからの退陣を強いられた。

 Portfolioからは既に、フィオリーナ氏に関する書籍が1冊出版されている。「Perfect Enough: Carly Fiorina and the Reinvention of Hewlett-Packard」(ジョージ・アンダース著、2003年、邦題「私はあきらめない―世界一の女性CEO、カーリー・フィオリーナの挑戦」)がそれだ。Publishers Weeklyの書評では「玄人筋のルポルタージュではあるが、注目に値するような全体像には結びつかず、読み応えのあるストーリーとしてまとめるにも至っていない」と論評されている。

 Portfolioはフィオリーナ氏との契約条件を公開していないが、本執筆が金銭目当てでないのは間違いない。同氏はHPを去った際、解雇手当として2100万ドルの現金を受け取っている。

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