ソフトイーサは9月7日、仮想ネットワーク構築ソフトの最新ベータ版となる「SoftEther VPN 2.0 Beta 4」を公開した。同社Webサイトより無償でダウンロードできる。
SoftEther VPN 2.0 Beta 4では、新たに「仮想レイヤ3スイッチ」機能が搭載された。SoftEther VPNのこれまでのバージョンでは、仮想的にレイヤ2でトンネリングする「仮想ハブ」機能を提供してきたが、新機能により、複数の仮想ハブ間でレイヤ3のルーティングを行い、柔軟なネットワーク構成を取れるようになる。
ソフトイーサによるとこの機能は、一般的な規模でSoftEther VPN 2.0を利用する場合にはそれほど必要のないもの。逆に言えば、複数の拠点を結ぶ企業ネットワークなどで、既存のIPアドレス体系を変更せずに拠点間VPNを実現したい、というケースに適しているという。
もう1つの新機能として、PCKS#11に対応したICカードやセキュリティトークンによる認証がサポートされた。PCのHDD内に電子証明書や秘密鍵を格納する従来の形式に比べ、持ち運びが可能なICカードやトークンを活用することで、さらにセキュリティを高めることができる。
ほかに、Windows 98/Meにおけるインストール時のバグが修正されたほか、Windowsのタスクトレイに「VPN Client接続マネージャ」を格納し、ワンクリックで接続設定やVPN Serverとの接続/切断を行えるようにするなど、いくつかの改良が施されている。
SoftEther VPN 2.0 Beta 4の対応プラットフォームはWindows 98/Me、NT 4.0、2000/XP、Windows Server 2003。9月30日には、次期ベータ版「Release Candidate 1」(RC1)をリリースする予定で、このバージョンではLinux版やFreeBSD版、Mac OS X版のコードも公開される計画だ。
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