沖電気工業は10月7日、消費電力を従来の10分の1以下にできる新型トランジスタを開発したと発表した。待機時消費電流(オフリーク電流)を動作速度を低下させずに低減することに成功したもので、携帯機器の低消費電力化につながるとしている。
同社は絶縁膜上にCMOSを形成するSOI-CMOS技術のうち、ボディに電荷が存在しない「完全空乏型SOI」の研究に力を入れてきた。
新技術では、完全空乏型SOIである「ノンドープボディ・ノンオーバーラップ型SOI」構造を使ったトランジスタを世界に先駆けて開発。リーク電流を10分の1以下に低減できた上、寄生容量の低減により動作時速度性能の向上とも両立できた。
完成度を高めて携帯機器向けLSIなどに適用していくほか、コインバッテリーや太陽電池などで常時動作するセンサーなどの開発につなげるとしている。
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