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「Google Wallet」に関する噂、さらに拡大

» 2005年10月14日 13時38分 公開
[Ben Charny,eWEEK]
eWEEK

 Googleがオンライン決済サービス(コードネームは「Google Wallet」)を準備していることを示す新たなヒントがある。このサービスが実現すれば、インターネットの重鎮、eBayおよびPayPalと競合することになるだろう。

 GoogleRumorsというブログの最近の投稿によると、Googleが自社サイトのデータベースを保存するためにインターネットを検索する際使うコンピュータファイルに、現在「購入」というカテゴリーがあるという。

 また、そのほかGoogleの動向を追っている幾つかのブログは、Googleの「購入」登録ページを発見した。このページではクレジットカード情報を求められる。

 Googleのオンライン決済システムの噂の発端は、少なくとも6月までさかのぼることができる。当時、Webコマースコンサルタント企業ChannelAdvisorのスコット・ウィンゴCEOが、同氏のクライアントの幾つかに対し、Googleが同社の決済システム利用を提案したと言ったのだ。それ以来、この噂は強まり、数も増える一方となっている。

 例えば、最近のGoogle Walletの進展としては、2005年9月6日に発見されたGoogleの「詐欺対策ディレクター、加盟店決済ソリューション」の求人広告だ。

 Googleは10月13日、Googleが提供するサービスの1つ、Google Earthが「ほかのGoogle製品とより調和する」新しい決済インタフェースを使っていることだけを認めた。

 Googleは声明で次のように述べている。「われわれは、Google Earthのアップグレードを行う正規利用者や、(Googleで提供している特定の)ライセンスを更新する利用者とともに、この決済インタフェースをテストしているところだ。この移行はわれわれが決済に関して行っている作業の一例だ」

 Google Walletに関する噂のサイクルがピークに達していた6月、Googleは、同社の有名なオンライン広告プログラムでの広告主からの支払いとWebパブリッシャーへの支払いを管理する、より広範なオンライン決済サービスへの拡張を計画していることを認めたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

 Google Walletが実現したら、クレジットカード会社大手と、2つのインターネット企業、PayPalとeBayと衝突することになる。PayPalはインターネットの定番となっている電子決済システムの提供会社で、eBayはPayPalの親会社。

 だが当分は、Google Walletは概してブログコミュニティーやアナリスト、記者などのGoogleウォッチャーによる産物で、ほとんど週1回の頻度で新しいヒントが発見されている。

 そうしたアナリストの1人、Forrester Researchのシャーリーン・リー氏は同氏のブログで、Googleは、既にGoogleのWebページに広告を出している数千の企業との既存の結び付きを十分利用できるだろうと考えをめぐらせている。

 「eBayはGoogleのレーダー網から長い間逃げおおせていた」と書いているのは「Business 2.0」誌のシニアライター、オム・マリック氏。

 Googleの競合、Yahoo!がオンライン決済システムの計画で失敗したことを持ち出すコメンテーターもいる。Yahoo!は2000年にPayDirect機能を立ち上げたが、今年閉鎖している。

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