三鷹市立第二中学校(東京都)で11月9日、日本アイ・ビー・エム(IBM)の職員が数学の授業を手伝う取り組みが行われた。少人数教育を進める中学校と、社員のボランティアに積極的なIBMの姿勢が合致した。
4時間目に行われた1年生数学の作図の時間に、IBM社員2人がサポーターとして参加した。2人は作図に手間取る生徒を見つけては「この点を通る円を描くんだよ」とアドバイスしたり、生徒のコンパスを手にとってやり方を説明したりしていた。
同校は少人数教育を実践しており、数学の授業は1クラスを2〜3レベルに分けている。今回の授業は、基礎を固める「定着コース」16人が対象。教師は授業中に適宜生徒に図を書かせ、困っている生徒を見付けては自ら教えに行ったり、ボランティア社員を呼んでサポートしてもらっていた。
ボランティアに参加した高橋雅英さん(36)は、IBMではITインフラの運用を担当。ボランティアは今回で3回目という。「大学で数学を学んでおり、教育にも興味があったため参加した。PCの授業をサポートしたことはあったが、数学は初めてで緊張した。また参加したい」などと話していた。
三鷹市教育委員会は地域に開かれた教育を目指しており、市内に住む主婦などを、授業のサポーターとして受け入れてきた。キャリア教育も兼ね、多様な職業の人の受け入れを目指してきたが、企業の第一線で働く会社員のボランティア応募は少なかったという。
IBMは従来から、三鷹市の小中学校のIT化を支援したり、社員ボランティアを派遣してきた。今後も継続的にボランティアを派遣していく方針だ。
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