ITmedia NEWS >

Windows Vista、フル機能のテスト版は2006年初めに

» 2005年11月30日 13時48分 公開
[IDG Japan]
IDG

 米Microsoftはクライアント版Windowsの新バージョンの開発を加速しており、2006年初めまでに完全に機能がそろったバージョンをテストする計画だ。Windows Vista開発チームのリーダーが11月29日、明らかにした。

 ただし、同社が年内にVistaのβ2をリリースする予定はないと、WindowsコアOS開発部門コーポレート副社長アミタブ・スリバスタバ氏は語った。同社は2006年初めにVistaの次のβ版についての最新情報を提供する予定だ。

 Microsoftは最初のβ版を7月27日にリリースした(7月28日の記事参照)。2006年後半の発売に向け、今も順調に進んでいると同氏は付け加えた。

 同社は年内にWindows Vistaのすべての機能を完成させ、2006年初めにこれらを同OSに統合するという。その後のすべてのテストビルドはVistaの全機能一式を含み、変更はこれら機能に関する顧客やテスターのフィードバックに基づくものになると同氏は説明する。

 Microsoftがこうした手段を取っているのは、開発者や顧客が同OSの改良を手伝う機会を増やし、最終版ができる限り最高の品質になるようにするためだと同氏は言う。「これにより、当社はもっと早期に意義のあるフィードバックを受け取り、(最終リリースに)もっと正確に反映したコードを用意できる」

 同社はまた、VistaのCommunity Technology Preview(CTP)のリリーススケジュールも変更するという。同社は9月に、より多くのフィードバックを得るために、2回のβリリースよりも多くの暫定ビルド(CTP)のリリースを開始した。

 同社は当初、CTPを毎月リリースする計画だったが、これを時間ではなく品質をベースにしたスケジュールに変更する。毎月CTPをリリースする代わりに、フィードバックが欲しい機能または機能セット(グラフィカルユーザーインタフェースなど)にフォーカスしたCTPをリリースする。こうしたCTPの機能が特定の最低条件を満たしたら、そのCTPをリリースするという。

 Microsoftがフォーカスすると決めた機能によっては、CTPは増えるかもしれないし減るかもしれない。ただしスリバスタバ氏は、Microsoftは、Vistaに関する人々の意見を集め、同OSを2006年後半のリリース予定日までにできるだけ堅牢にするために重要な手段としてCTPをとらえており、今後もCTPを規則的な流れで提供すると強調した。「当社は本当にCTPを重視しているため、頻繁にリリースしていく」

 とは言え、Microsoftは11月のCTPをリリース済みで、クリスマス前に12月のCTPをリリースする計画だと同氏は言う。ただし11月のCTPは、同社のTechnology Adoption Programに参加している顧客とパートナーに限定されている。

Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.