MS Research、Google「タイプミス」広告業者の存在を指摘(1/2 ページ)
米Microsoftの研究者らは、GoogleのAdSense for domainsプログラムをターゲットとする、マルチレイヤーのURLリダイレクトを用いた大規模なタイポスクワッティング(Typosquatting)の手法を突き止めた。
この手法は、Microsoft Researchの研究者が同社の攻撃探知システムHoneyMonkeyの拡張を決めた際に発見された。HoneyMonkeyは、インターネット上の不正行為を検出するために体系的なWebスキャンを自動的に実行するプロジェクトだ。
新しいStrider Typo-Patrol Systemにより、Microsoft Researchのシステム管理研究グループは、タイプミスされがちなドメイン名を登録し、Googleからの広告を表示するためのトラフィックを生成しているタイポスクワッターの存在を突き止めた。
Microsoftの研究者らは、「主だったタイポスクワッター」がAmazon.comやExpedia.com、Mapquest.comなど大手インターネットサイトからトラフィック盗用するために使っている一連のドメイン登録の体系を、5種類のタイプミス生成モデルを用いて突き止めた。
この手法の跡をたどると、パナマのUnasiという会社になる。また、タイプミスされがちなURLとして登録されているドメイン名の大半は、Googleが所有するドメインパーキングサーバOingo.comに保管されている。
Microsoftのデータによれば、これらのドメイン名は、故意にドットを省いたスペルミス、文字が抜けているスペルミス、文字の並び順が違っているスペルミス、文字が間違っているスペルミス、余計な文字が混じっているスペルミスのいずれかとなっている。
例えば、「www.microsoft.com」という正しいドメインの代わりに、「www.microsokft.com」というドメインが登録され、また別のタイプミスのドメインにリダイレクトされるように設定され、そのドメインではソフトウェア製品向けのGoogle AdSense広告が表示される。
こうしたドメインの中には、追跡を難しくするための「マルチレイヤーリダイレクト」の一環として、ドメインパーキングサービス間やアンカードメイン間を随時、移動するものもある。
Microsoftの研究者によれば、通常ターゲットとなるのは子供向けのWebサイトだという。実際、Disney Channelの「kimpossible.com」ドメインについても幾つかのバリエーションが登録されており、すべて「disnryland.com」というミススペル版のドメインにリダイレクトされるようになっている。同ドメインでは、アダルトコンテンツ向けのGoogle AdSense広告が表示されるようになっている。
さらにStrider Typo-Patrol Systemのデータからは、フィッシング攻撃にもタイポスクワッティングが使用されていることが明らかになっている。Bank of America、Barclays Bank、Citigroupに属するWebサイトがすべてターゲットにされており、これらのドメインのミススペル版のドメインは、金融サービス向けのGoogle広告が掲載された偽の金融サイトにリダイレクトされるようになっている。
ここで興味深いのは、Googleの広告のなかには、意図的にタイプミスされたサイトに直接向けられているものがある点だ。つまり、企業は詐欺師に対してペイパークリック料金を支払っていることになる。
この手法でカギとなっているのは、GoogleのGoogle AdSense for domainsプログラムだ。このプログラムでは、保管したドメインで表示された広告による収益を分配できる。Googleによれば、このサービスでは300万件以上のドメイン名を扱えるという。
だがMicrosoftの研究者が指摘しているように、意図的にタイプミスしたURLをこのプログラムで使うことは、「誘発的または不正なクリックによるサイトのプロモーション」を明確に禁止しているGoogleのサービス条項に違反することになるかもしれない。
Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
陸自が「イオンモール熊本」内部をドローン撮影 防衛省が映像公開
-
2
PayPayアプリで熊本地震への寄付が可能に 最短3ステップ・1円から
-
3
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
4
TSMC熊本工場、段階的に通常操業へ 熊本の地震で一時中断、従業員の無事確認 台湾報道
-
5
熊本「通れた道」マップ、トヨタが公開 ホンダも「通行実績情報マップ」
-
6
熊本で非常時Wi-Fi「00000JAPAN」発動中 KDDIが無料開放、他社ユーザーも利用可
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
「痺れるほどにミスを繰り返す」Gemini 3.6 Flashは変わった? 公開から1週間、当初のおバカ回答を今検証する
-
9
Anthropicのミュトス、暗号アルゴリズムの新たな攻撃法を発見――耐量子署名「HAWK」の強度を半減
-
10
“脳のゴミ”は鼻から捨てられていた? 老化で詰まる排出路、薬を鼻から投与で改善 韓国主導チーム研究
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR