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楽天、出版に本格参入 サッカー誌創刊

» 2006年01月11日 19時14分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 楽天は、月刊サッカー誌「STAR soccer」を1月12日に創刊する。公式サイトや携帯サイトと連動した企画を行い、読者の意見を反映した誌面を作るほか、「楽天市場」でオリジナルグッズを販売するなどして収益につなげる。今後は、ショッピングや金融など、同社が展開するさまざまな事業分野で、出版を含めたメディアミックス展開を加速する構えだ。

photo 楽天の三木谷浩史社長(右)と、ゲストで登場した元サッカー日本代表の北澤豪氏

 STAR soccerはA4変形版で690円。楽天が発行し、扶桑社が販売する。第1号の発行部数は10万部。2月以降は毎月25日発売。

 サッカーを軸としながら、選手の人生やサッカーに関連する音楽、映画、街、ファッションなど文化的側面にも焦点を当てて編集し、競技情報を中心とした他誌と差別化。ワールドカップを前に創刊ラッシュを迎えているサッカー誌の海におぼれない、個性的な雑誌を目指す。

 編集長は、元「ROCKIN' ON JAPAN」編集長の鹿野淳氏。「サッカーは人生や政治、経済がからみ、時代に大きな影響を及ぼしている。そういった部分にまで切り込み、これまでにないサッカー雑誌にする」と意気込みを語った。

photo 鹿野編集長

 同誌の公式サイトもこのほどオープン。編集部員がブログを公開しているほか、BBSも設置。集めた読者の声を誌面作りに生かすとしている。携帯サイトも近日中にオープンする予定だ。

 専用のECサイト「STAR soccer楽天市場店」も展開する予定で、オリジナルグッズなど、誌面と連動した商品を販売して収益を得る。オークションや動画配信との連携も視野に入れており、同社の三木谷浩史社長は「新しいビジネスモデルを築いていきたい」と話す。

 同社は2001年、楽天市場の商品紹介を掲載した月刊誌「楽天マガジン」を創刊したが、1年ほどで休刊している。三木谷社長は「楽天マガジンは他社に委託して作っていたが、STAR soccerは我々が中に入ってやっている。テーマもサッカーに絞っているため、試行錯誤はあるだろうが、新しい展開が生み出せるのでは」と期待する。

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 会見には元サッカー日本代表の北澤豪さんも登場。「メディアに色々な角度から意見をもらうことで、日本のサッカーは深まってきた」とコメントした。今年のサッカー界については「ワールドカップ後、サッカー文化が日本に根付くような年になれば」と語った。

photo 三木谷社長は会見で「サッカーは国際的なスポーツ」と話し、「外国人枠の必要性が分からない。撤廃するか、それが無理なら枠をもっと広げるべきだ」と繰り返した

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