サイバーエージェントの藤田晋社長が1月23日、デジタルハリウッド大学の「経営学」の特別授業にゲスト講師として出席した。ライブドアが証券取引法違反の疑いで強制捜査を受けたことについて「(ライブドア関連のニュースは)たいていのことには驚かなくなっていたが、今回は驚いた」と率直な感想を語った。M&Aを繰り返す経営については「向いている企業とそうでない企業がある」とし、サイバーエージェントは“向いていない”企業と分析。社内の人材を育て、地道に成長していきたいとした。
藤田社長は「会社は1つのビジョンを共有するチーム。カルチャーを大事にすると、外の文化を中に入れるのは難しい」と、M&Aには慎重な姿勢を示した。「当社は(派手なM&Aをしないため)堅実すぎるとよく言われるが、新規事業を社内で作って伸ばしていくタイプ」とし、社内ベンチャー制度を整備して人材育成に力を入れているという。
「ライブドアショック」の影響で1月17日以来、同社の株価も下落傾向だが、藤田社長は「今回の株安は(IT業界全体ではなく)個別企業の問題で、本質的には関係ない。ある程度時期が来れば(株価は)戻る」とした。
同社は以前「サイバークリック」というクリック課金型広告でライブドア(当時はオン・ザ・エッヂ)と協業していた。同サービスはバリュークリック(現:ライブドアマーケティング)のライバルサービスだったといい、「バリュークリックがライブドアマーケティングに変わり、今回ガサ入れが入ったと聞いて『一体どうなっちゃったの?』と思った」という。
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