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ローマで日本アニメ海賊版を初摘発

» 2006年04月07日 20時24分 公開
[ITmedia]

 コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)によると、イタリア・ローマ市内などのアニメショップ3店が日本のアニメやゲームの海賊版を販売していたとして、著作権法違反の疑いで同市当局はショップを摘発、400枚以上のDVDを押収した。日本製コンテンツの著作権侵害による刑事摘発は同国初という。

 ACCSによると、ローマ財務警察は3月下旬、ローマ市内の2店とボローニャ市内の1店を家宅捜索し、海賊版DVD約400枚と音楽CD、Tシャツなどを押収した。

photo 昨年ACCSがイタリアを調査した際の映像。海賊版といっても正規版とほぼ同じ25ユーロ程度で販売されていたという

 イタリアでは日本アニメの人気が高く、「明日のナージャ」「宇宙空母ブルーノア」「The かぼちゃワイン」などが放映されている。ACCSが昨年現地調査したところ、未放映作や商品化されていない作品の海賊版DVDが大量に流通していたという。

 ACCSの調査に基いて講談社やスクウェア・エニックスなど6社が当局に告訴し、摘発につながった。このうち1店は2004年の時点で毎月2万枚以上の海賊版を販売し、日本円で5000万〜1億円以上を売り上げていたと見られ、正規業者による同国内の日本製コンテンツ流通額約28億円の6割を占めると推計している。

 摘発されたローマ市内の2店をACCSが家宅捜索後に調べたところ、1店は海賊版販売をやめ、1店は海賊版が販売されていたものの、告訴対象の作品が撤去され、品揃えも減っていたという。ACCSは「家宅捜索の効果が裏付けられた」とし、「現地での日本コンテンツの正規ビジネス環境をつくるための第一歩になる」と評価している。業者はネットを通じて欧州各国向けに販売していた疑いもあり、拡散の歯止めになることも期待している。

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