テクノロジーを使って企業の特定の仕事やオフィスの文化を維持できるだろうか? Googleのエンジニアリング担当副社長ダグラス・メリル氏はできると考えている。
同氏は最近、企業がオフィスに備えているテクノロジーの種類と、社員がその企業に抱くイメージの間に関連があると示唆した。
これは一風変わった見方であり、企業は慎重なIT購買決定を通じて、労働倫理や社員の活力、そして最も重要な革新の量などの無形資産をコントロールできると示唆している。
Googleの考え方は、同社を主要なライバルから区別する一助になっている。Microsoft、Yahoo!などは数年前に、Googleが「言いたいことを言う」労働環境と表するものをやめ、もっとビジネスライクな環境を導入した。
しかし、Googleは1990年代後半のドットコムブーム時代を思わせる労働環境を維持しているばかりでなく、IT購買を通じてそれを促進しようとしているとメリル氏は語る。
「われわれは言いたいことを言っているし、この文化を守っている」とメリル氏は米フェニックスでのIT幹部向け講演で語った。
Googleは「奇跡を起こそうとする」ような企業精神を持つと同氏は言う。同社は、ロボットを分解したり、ペットと遊んだり、ビリヤードをしたり、卓球をしたり、5つ星のカフェテリアでランチを食べるエネルギッシュでカリスマ的なスタッフがオフィスにあふれることを望んでいる。皆が次の素晴らしいアイデアについて話をすることもだ。
こうしたGoogleの自由な雰囲気から、過去10年間におけるWebの最大の革新と1000億ドル企業が生まれた。同社には成功の方程式をいじり回す気はないとメリル氏は言う。
Googleは何に資金を投じているかを明かさないことで有名だが、例によってメリル氏は、同社がオフィスにどの技術を導入しているかをほとんど明らかにしなかった。同氏によると、Googleはoffice-in-a-boxを考案、これは社員の生産性を高め、同社がどこでもローカライズされたサービスを提供できるようにし、「もっと大事なことに、当社の文化を維持した」という。
同社の各オフィスは、Googleのような検索エンジンを動かすデータセンターを備えている。
しかしGoogleがより多くの国へと施設を拡大するにつれて、コラボレーションに有益な面と向かっての接触が少なくなっている。メリル氏は、ビデオ会議がGoogleの問題への解決策になると確信しているが、十分に使い勝手の良い製品はまだ見つかっていないという。
「10億ドルの価値があるアイデアがある。優れたビデオ会議機器だ」(同氏)
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