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共同ファブ、結論は2週間後──ルネサス伊藤会長

» 2006年06月08日 18時20分 公開
[ITmedia]

 ルネサステクノロジの伊藤達会長兼CEOは6月8日開いた同社説明会で、同社と日立製作所、東芝が検討していた半導体共同ファウンドリ事業について「最終的に詰めている」と説明し、結論は2週間後に発表すると話した。

 3社は企画会社を設立して検討を進め、他社の合流も呼び掛けてきたが、NECと富士通は不参加を表明していた。3社は採算ラインとなる生産量が確保できないと判断し、計画を白紙化するとの一部報道があった。

 ルネサスの2006年3月期連結業績は、売上高が前期比約10%減の9060億円、営業利益が74%減の131億円と営業益ベースでは黒字を確保したものの、純損益は25億円の赤字(前期は199億円の黒字)に陥った。国内需要の低迷とマイコン、液晶ドライバの価格下落で減収となり、構造改革に伴う特別損失の計上などが響いた。

 伊藤会長は「ルネサスはスタートから3年間でポジションを悪化させてきたのは事実だ。だが成長に向けた準備は整ってきた。今後は新しい成長戦略を目指す」と話した。

 2007年3月期連結業績予想は、売上高が前期比7.1%増の9700億円、営業利益が同22.1%増の160億円。最終利益も黒字を確保する見通し。マイコンやSoC(System on Chip)などのコア事業強化を進めるほか、依然厳しい価格下落をコスト構造改善でカバーし、増益を見込んでいる。

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