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やわらか戦線、異状アリ? Flashアニメの商品化に企業続々(1/2 ページ)

» 2006年07月04日 15時14分 公開
[杉浦正武,ITmedia]
(C)ラレコ/ネトアニ

 やわらか戦線が拡大している。

 2006年2月末、ITmediaは「やわらか戦車」というFlashアニメを紹介した(2月27日の記事参照)。livedoorネットアニメで配信された個人制作コンテンツが、ブログなどの力を借りて徐々に有名になっているという内容で、記事末尾には制作者であるラレコさんのコメントとして「『やわらか戦線』の拡大を目撃してほしい」というセリフも掲載した。

 それから4カ月がたった今、“戦線”は確実に拡大していた。ライブドアとファンワークスは7月4日、同アニメの商品化を希望する企業と「やわらか連合軍」を結成すると発表。玩具、雑貨、映像、書籍など多岐にわたるジャンルで商品をリリースすると明かした。

 連合軍の顔ぶれは、バンプレスト、タカラトミーグループ、USEN、タイトー、角川ザテレビジョン、エフエム東京、ジェネオン エンタテインメントなど。これらの事業者が相乗りし、各々強みを持つ分野でのキャラクター商品展開・クロスプロモーションを行う。

やわらか戦車とは、戦場で「生きのびたい」と願いつつ退却を続ける不思議な“兵器”。ぬいぐるみでは“練り物キャノン”(=ちくわ)を搭載したバージョンも用意されているようだ

50社から商品化の申し出が集まる

 ライブドアと協力してやわらか戦車の版権管理、プロモーション戦略立案を行うファンワークスの高山晃社長は、やわらか戦車の商品化をめぐって50社以上から申し出があったと話す。

 「そのうち10社あまりでチームを組んだ。『連合軍』という言葉はダテではなく、今年の8月から年末にかけて、続々と40以上のキャラクターグッズをリリースする」

 具体的には、例えば食玩を手がけるすばる堂が、コンビニ玩菓を制作する。バンプレストはアミューズメント施設向けグッズを用意する考えで、クレーンゲームにやわらか戦車が登場するようだ。ディズニーなどのグッズを担当するラナは、今回1メートルの大きさのぬいぐるみを制作するという。

 「どの企業も、面白がって企画を立ててくれている。小物系では、製品アイデアと一緒に柔らかい素材を送ってきて、『うちのグッズだとこんなに“やわらか”ですよ!』とアピールする企業もある」(笑)

(左)コンビに向け玩菓(右)クレーンゲームでやわらか戦車をキャッチ。“3日に1度は子猫にさらわれる”……という「兄者」だけに、クレーンの部分にはしっかり子猫がプリントされている

ラナのぬいぐるみはなかなか大型。触り心地もよさそうに見える

 携帯コンテンツとしては、タイトーやエフエム東京、ビクターネットワークスが着メロ、着うたを配信。“や〜わらか戦車、や〜わらか戦車”というメロディを持ち運べる。出版系では、角川ザテレビジョンが絵本を企画。ジェネオン エンタテインメントがDVDを手がける構想もあり、「コンビニだろうと、本屋だろうと、ビデオショップだろうと、やわらか戦車はあちこちに出現する」(笑)。

なぜ、こんなにグッズが登場するのか?

 やわらか戦車の商業展開が進む理由としては、コンテンツ自体に一定の魅力があることや、個人制作アニメなので著作権処理が容易であること(3月3日の記事参照)などが挙げられる。

 だが、それだけではない。

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