ファイル交換ソフトの利用をやめたのは、ウイルスが心配だから――コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)などが行った、ファイル交換ソフトの利用実態調査でこんな結果が出た。
調査は6月13日から18日にかけ、Web上で行った。有効回答数は1万8596人で、男性が57.8%、女性が42.2%。
ファイル交換ソフトを利用中と答えた人は全体の3.5%(前年比0.8%増)、過去に利用したことがあると答えた人は8.6%(同2.3%増)で、それぞれ前年を上回った。
今年2月末の家庭からのネットユーザー数(5060万人、インプレスR&D「インターネット白書」)と掛け合わせ、利用中のユーザーは約176万人、過去に利用したことのあるユーザーは433万人と推計した。
利用をやめた人の理由のトップは「セキュリティ・ウイルスなどが心配」で46.2%。次が「著作権侵害など問題がある」で26.4%、以下「ダウンロードに時間がかかる」(22.2%)、「飽きた」(18.4%)と続いた。
利用中の人が主に使っているソフトは、Winnyが33.3%、WinMXが24.5%、Limewireが19.8%、Shareが11.8%で、WinnyがWinMXを初めて上回った。ACCSは、ユーザーが増えつつあるLimewireを今後、注目していくとしている。
利用中の人の過去1年のダウンロード数は、平均194ファイル。音楽関連が87.1ファイル、映像関連が79.4ファイル、ソフトウェアが8.7ファイル、写真・画像関連が11.2ファイル、文書関連が4.8ファイルとなっている。
ダウンロードしたファイルの種類は「アダルト」がトップで43.6%。2位以下は「洋画」(36.7%)、「アニメ」(28.6%)、「邦画」(28.0%)と続いた。
ファイル交換ソフトを使ったことがない人のうち、「ファイル交換ソフトの機能まで知っている」と答えた人は25.2%(前年比7.7ポイント増)、「名前は知っているが詳しくは知らない」と答えた人は54.5%(同11.1ポイント増)で、合計で8割を超えた。機能まで知っている人の97.5%が「Winnyを知っている」と答えている。
ACCSは、著作権侵害ファイルを持つWinnyノードを特定するソフトの試験運用を始めている(関連記事参照)。現在、技術面・法律面で運用に問題ないかチェックしているといい、本格運用時期は未定という。
調査には、ACCSのほか日本レコード協会、日本音楽著作権協会、日本国際映画著作権協会、テレビ朝日、テレビ東京、東京放送、日本テレビ放送網、日本放送協会、フジテレビジョンが参加した。
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