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漏水リスクなしのIT機器用空調、NTTファシリティーズが開発へ

» 2006年08月07日 20時56分 公開
[ITmedia]

 NTTファシリティーズは、サーバやネットワーク機器などを冷却する空調システムとして、漏水トラブルの恐れがない新システムの実用化を東邦ガスと共同で進める。冷水と冷媒を熱交換させる装置を別室に置き、IT機器を設置した部屋は冷媒で冷やす仕組み。2007年度上期の製品化を目指す。

photo 新空調システムのイメージ

 空調システムは、冷媒ポンプユニットと室内ユニットで構成。冷媒ポンプユニットはIT機器室の隣室やバルコニーなどに設置しておき、建物の配管から供給された冷水とガス状の冷媒を熱交換させた上で、凝縮した液状の冷媒をポンプで圧送する。

 室内ユニットは19インチラック型。IT機器室に設置し、ポンプユニットから供給された冷媒で室内を冷却する。

 サーバルームなどの熱対策は深刻な課題だが、室外機が必要な通常の空調機は増設に限界がある。ビル内の1カ所に大型冷凍機を設置し、冷水を作って各部屋に送る仕組みには漏水リスクがあり、採用は難しい。

 新システムは、室内の空調には冷媒を使うため、漏水による機器トラブルの恐れがないという。また室内ユニットを機器のそばに設置でき、室内機のファン電力の削減も期待できる。IT機器を冷水から熱交換した冷媒で直接冷却できる空調システムの実用化は世界初だとしている。

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