「インフラただ乗り論は時代に逆行する考えだ」――ソフトバンクの孫正義社長は8月8日の決算発表会で、ネットサービス事業者はインフラ事業者に対してコストを支払うべき、とする「インフラただ乗り論」にこう反論した。
孫社長は「インフラただ乗り論は米国で議論されており、日本でもNTTの和田(紀夫)社長が主張しているが、『ユーザーがネットを使いすぎるのがけしからん』とか『リッチコンテンツをたくさん提供するのがけしからん』とかいう発言は時代の流れとまったく逆」と語る。
さらに「(インフラ事業を展開するソフトバンクにとって)コンテンツプロバイダーは重要なパートナー。ユーザーにもストレスを感じることなく、コンテンツをいくらでも自由に楽しんでほしい」とし、同社はリッチコンテンツの提供や利用を推進していく姿勢を示した。
孫社長はまた、NTTグループが2010年までにバックボーンのフルIP化を打ち出していることに触れ、「NTTは5年後にフルIP化すると言っているが、ソフトバンクは5年前からフルIPのバックボーンを持っていた」と優位性を強調。「世界最先端のフルIPバックボーンで、リッチコンテンツも快適に使ってもらえる」と語った。
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