ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >

HPのパトリシア・ダン会長が即刻辞任、ハードCEO関与は否定

» 2006年09月23日 07時43分 公開
[ITmedia]

 米Hewlett-Packard(HP)は9月22日、パトリシア・ダン会長が同日付で辞任すると発表した。同時に取締役からも退く。情報漏えい問題に関する違法調査を指揮した責任を取ったもの。

 12日時点では、ダン会長は来年1月に会長職を辞任するが、取締役にはとどまると発表していた。

 HPは22日、米カリフォルニア州パロアルト本社で記者会見を開き、マーク・ハード社長兼CEOがダン会長の即日辞任と、自身が会長職を兼任することを発表。また、28日にワシントンD.C.で開かれる米連邦議会下院エネルギー/商業委員会の公聴会で証言する意志を明らかにした。同公聴会では、辞任したダン会長と、違法調査で中心的役割を果たしたとされるHPの法務責任者、アン・バスキンス氏も証言に同意している。

 ハードCEOは記者会見において、HPが依頼した外部調査会社の調査手法には「非常に問題があった」と認め、不法調査の対象となった記者や社員に対し、「心から謝罪する」と述べた。

 ハードCEOの会見の後、弁護士事務所Morgan, Lewis & Bockiusのマイク・ホルストン氏が、HPが依頼した外部調査会社がどのような手法で調査を行ったかを改めて説明した。それによると、情報漏えい者を特定するために行われたのは以下の4つの手法だという。

  • 「プリテキスティング」による通話およびFAX内容の入手
  • 社会保障番号を使った通話内容の入手
  • 電子メールに「トレーサー」をしかけることによるメールの送信相手追跡
  • 監視カメラの設置

 ホルストン氏は、一部のメディアで報道されているような、ハードCEOが違法調査を承認したという証拠はないと説明した。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.