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MS、またもや著名セキュリティ専門家を引き抜き

» 2006年09月26日 15時35分 公開
[Matt Hines,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftは、またもや著名なITセキュリティ研究者を、拡大中の自社のセキュリティチームに加えた。同社が今回引き抜いたのは、ウイルス対策ソフトメーカーであるMcAfeeのAVERT(ウイルス対策・脆弱性緊急対応チーム)Labsの元リサーチフェローのジミー・クオ氏だ。

 クオ氏はMcAfeeのAVERT Labsが1995年に設立されて以来のスタッフであり、複数の情報筋によると、Microsoftではウイルス対策分野のリーダーとしての役割を担うらしい。

 McAfeeの担当者は、クオ氏が退社したことを確認した。Microsoftでは同氏が入社することを認めている。Microsoftの広報担当者によると、クオ氏は同社のセキュリティ研究対策チームの上席セキュリティ研究者として勤務する予定だ。なお、クオ氏に直接連絡を取ることはできなかった。

 McAfeeからのクオ氏の引き抜きは、セキュリティソフトウェアベンダーからMicrosoftへの主要なスタッフの移籍として、この1カ月間で2件目となるもの。Microsoftは8月中旬、ベテランウイルスハンターのビンセント・“ビニー”・ガロット氏をSymantecから引き抜き、Microsoftのセキュリティ研究対策チームの責任者として迎え入れたと発表したばかり(関連記事)。

 1999年に破壊的なMelissaウイルスを発見したとMcAfeeが認めているクオ氏の引き抜きは、Microsoftにとってガロット氏よりも重要な人材獲得だとみる向きある。2005年に行われたAVERT Labsの創立10周年を祝うニュースリリースで、McAfeeは最も優秀なセキュリティ専門家の一人としてクオ氏を持ち上げたほか、同氏はMelissaウイルスに関する研究で「Federal 100 Award」を受賞した。

 McAfeeでの有名な研究に加え、クオ氏は幾つかの有力な業界団体にもかかわっている。中でも特に著名な団体が、1990年以来、企業および大学の両分野でマルウェアの共同研究を進めている非公式な専門家組織「Computer Anti-virus Research Organization」である。

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