ノキア・ジャパンとチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ(チェック・ポイント)は11月9日、UTM(Unified Threat Management:統合脅威管理)事業で包括的に協業すると発表した。
UTMは、ファイアウォールやウイルス対策などの複数のセキュリティ機能を集約し、総合的に管理していくもの。チェック・ポイント代表取締役社長の杉山隆弘氏は、「当社ではファイアウォール、VPNに次ぐ、第三のセキュリティ施策と定義している」という。
UTMの普及について、ノキア・ジャパンの森本昌夫氏(エンタープライズ・ソリューション事業部 カントリー ジェネラル マネージャー)は、「高度なセキュリティ環境を効率的に導入・運用したいという企業ニーズに対し、適切に応えられるかがカギを握る」という。また杉山氏は、「VPNの利用拡大に伴って、今後1年間でUTM導入が加速するだろう」と話す。
2社では、これまで提供しているファイアウォールやIPSec VPNなどに加えて、スパイウェア対策やエンドポイント保護、Web保護、SSL VPNを統合した高度なUTMソリューションの提供を開始する。また、2社の製品や顧客からの直接問い合わせに対応するサポート拠点を国内にそれぞれ開設し、ハードウェアやソフトウェアの分け隔てないシームレスなサポート体制を構築するという。
セールス、マーケティングでは、主要な共同顧客約100社への共同営業を行うほか、製品パッケージの導入キャンペーンを11月20日から2007年3月末まで展開する。期間中の導入価格は、最小構成(ノキア「IP 260」とチェック・ポイント「VPN-1 UTM」50ライセンス)の場合で105万2000円となる。
ノキアは、ミッションクリティカルな企業を対象に、技術者が専属体制でサポートを行う「テクニカル・アカウント・マネージメント」(TAM)を、2007年度から開始する。TAMは、2006年から米国やアジア圏でサービスを展開しており、数十社のグローバル企業が利用しているという。
チェック・ポイントは、VPN技術者を中心に構成されたTACを2007年4月1日に開設する。また、導入初期のトラブルを顧客自身で解決できることを目的に、約1万件の解決事例情報をWebで提供する「セキュリティ・クリニック」サービスも開始する。
今回の提携は日本独自のもので、2社では「UTMのスタンダードとなる体制を確立したい」としている。
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