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「世界最小国家」買収にBitTorrentサイトが名乗り

» 2007年01月16日 11時53分 公開
[ITmedia]

 世界最小の国家シーランド公国の新しい君主は、「海賊」かもしれない。

 スウェーデンのBitTorrentトラッカーサイトThe Pirate Bayが、売りに出されているシーランド公国の買収を計画している。

 The Pirate Bayは、P2PネットワークBitTorrentでコンテンツをダウンロードするための「トラッカー」を提供する世界最大のサイトとうたっている。昨年スウェーデン警察により著作権侵害のかどで閉鎖されたが、その後再開した。

 一方シーランド公国は、英国の沖合に位置する小さな人工島を領土とする「国家」。40年前に元英国陸軍少佐のパディ・ロイ・ベーツ氏が移り住み、独立を宣言した(ただし、同国を独立国家として承認している国はない)。先日、同国が6500万ポンドで売りに出されたことが報じられた。

 The Pirate Bayはシーランド公国買収のための寄付を募るサイトBuy Sealandを立ち上げ、公国買収の暁には、寄付をした人は公国民になれるとして寄付を呼びかけている。

 「(シーランド公国は)皆にとって素晴らしい場所になるはずだ。高速インターネットアクセスがあり、著作権法はなく、The Pirate BayのVIPアカウントがある」とBuy Sealandサイトのブログには記されている。

 The Pirate Bayは早速シーランド公国との交渉を開始しており、1月16日にThe Pirate Bayを支援するネット人権団体ACFIと同国政府関係者がネット上で今後について会談すると報告している。

 また同サイトは次善策として、公国を買収できるだけの資金が集まらなかった場合は、どこか別の小さな島(5万ドルから)を買って国家を名乗ることを考えているという。

The Pirate Bayのサイトには「Pirates of Sealand」のロゴが

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