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» 2007年02月09日 10時30分 公開

「サボリ」と「息抜き」のバランスを考える (1/2)

賢明な社員は、時々「息抜き」をすることと「怠ける」ことの違いを分かっている。息抜きならば仕事にもプラスだが、怠け者は管理しなくてはならない。

[Deborah Perelman,eWEEK]
eWEEK

 「ソリティア君」のことは皆が知っている。彼の電話はいつも「留守録メッセージあり」の赤いランプが点滅している。いつ仕事が終わるのかと聞かれるといつも、「やるよ、やるよ」と素っ気なく答える。会議には遅れてくるし、折り返しの電話は忘れるし、デスクは散らかっている。それに誰も、彼が最後にいつ大いに役に立つ仕事をしたのかを覚えていない。

 しかし、誰もが時には仕事中にソリティアで遊ぶような怠け者になる。怪しいくらいゴルフのハンディキャップが低いCIO(情報統括責任者)、毎日午後4時45分になると姿を消す通信会社の女性社員、いつも「忙しくて話をするヒマもない」と言っているのに、どうして忙しいのか誰も知らない隣の同僚――。

 しかし成功した賢明な社員は、時々「怠け者の村」を訪れるのと、そこに家を買うことの違いを分かっている。後者はどこでも嫌がられる。彼らの上司は降参とばかりに両手を上げ、どうしてこんな社員が人事の審査を通ったのかと疑問に思っている。

 だが前者は問題なくやっていける。彼らは、いい仕事をするには、オフィスに来てから帰るまで常に、執拗に、くじけずに生産的な作業にへばりつくことは必要でないと分かっているからだ。重要なのは、作業を中断して仕切り直すための小休止を1日を通して自分に与えることで、効率的に仕事ができるバランスを見つけることだ。

誰もが時に時間を浪費する

 仕事のペースが落ちても許容される理由は枚挙にいとまがない。賢明な社員は、時々は大した仕事がなくても忙しく見せる方が、バカ正直に暇な時間が多いと文句を言って仕事の雪崩に見舞われるよりもいいと分かっている。

 彼らはまた、息抜きをする――実は友人とIMをしているとか、YouTubeで80年代のビデオを見ているとか自慢げに言わない――ことは、規律に違反していないだけではなく、多くの州でこの権利を守る法律が制定されてきたことを知っている。

 だがそれでも、怠慢はX世代(ベビーブーマーの後の世代)やY世代(X世代の後の世代)など若い世代でより広まっているという一般的な職場の認識はなくならない。

 「こうした振る舞いが、売り手市場からやって来たために何でも思い通りになると感じていそうな若い世代に結びつけられることは比較的よくあると読んだことがある。この世代はほかの世代よりも、やる気を起こさせるのが難しいことがあり、労働倫理観も低いかもしれない」と作家で職場環境専門家のジニ・グラハム・スコット氏はeWEEKに語った。

 しかし他方では、やる気がないと見られることもある若者の仕事ぶりは、実際には仕事への異なるアプローチを反映しているにすぎないとの主張もある。

 「雇用主は、Y世代が怠け者の世代だというこのような認識を捨てなくてはならない。怠け者はあらゆる世代の層にいる。若い世代は異なる思考プロセスや異なる成功の定義を持っているのかもしれない」と人材・アウトソーシングサービスを提供するYoh Servicesで戦略・マーケティング担当副社長を務めるジム・ランザロット氏は言う。

1日に1時間を浪費?

 ほとんどの企業は、時々ランチの時間を延長したり、私用電話をかけたりする社員を時間を無駄にする人間だとは考えない。実際、雇用主は仕事を進める上で邪魔にならないのなら、そうした行為のことをほとんど知りたいとも思わない。

 salary.comの人事マネジャー調査では、雇用主は、社員がランチに加えて1日に1時間を浪費しているものと考えていることが明らかになった。もっとも、こうした結果を不満に思う人もいる。

 「わたしにはいささか敗北主義者のように思える」とランザロット氏は語る。「結局、社員をプロとして扱えば、彼らはプロらしく働く。だが重要なのは、会社に損害を与える例外を管理することだ。適切な人材を抱えているのか、社員を適切に選んでいるのかということだ」

 給与構造に仕事をしない時間を織り込んでいる組織もあれば、さらに一歩進んで、時折時間を浪費することを賞賛すらする組織もある。同僚とのつきあい、コミュニティー感覚を強めること、アイデアの交換や議論、さらに略式の作業プロジェクトは、クリエイティブな流れを生む役に立ち、従って仕事にプラスになる。

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