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「サボリ」と「息抜き」のバランスを考える(2/2 ページ)

» 2007年02月09日 10時30分 公開
[Deborah Perelman,eWEEK]
eWEEK
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 「多くの人が、これまで以上に自由時間に価値を見出している。人々は3週間の休暇――多くの企業では、3年目に入るまで得られない――をもらえるものと思っている。今日の求職者には大きな違いがある。彼らは自分が職場で主導権を持っており、誰かが自分の意見を尊重してくれると思いたいのだ」(ランザロット氏)

 現在のIT分野ほどタイトな労働市場では、企業は社員の引き留め策――働く場所を選べるプロフェッショナルにとって、仕事がより魅力的になるような特典――に力を入れるようになってきた。

 大きなプロジェクトが終わった後で社員が長い休憩を取ろうが1日休みを取ろうが気にしない会社は、そうした行為を厳しく取り締まる企業よりも、社員に優しく、仕事と生活のバランスを認めてくれる企業だと思われるだろう。

例外の管理

 ジニ・グラハム・スコット氏は著書「A Survival Guide to Managing Employees from Hell: Handling Idiots, Whiners, Slackers, And Other Workplace Demons(最低の社員を管理するためのサバイバルガイド:愚か者、不平屋、怠け者など職場の悪魔を扱う方法)」の中で、さまざまな「問題」社員を抱え込んだときに何をすればいいかを管理職にアドバイスしている。

 何も分かっていないか不適格なあり得ない社員から、あまりにさぼったり、あまりに頻繁に怒ったり、絶えず個人的あるいは感情的な問題を抱えている社員まで、どのタイプの問題社員を相手にしているかを知ることが管理の方法を導き出す役に立つとスコット氏は感じている。

 「対処する相手のタイプによって戦略を変える必要がある。なぜ現状のようになっているのかを一緒に見出そうとするのがいい戦略だ。個人レベルで取り組み、彼らが自分の仕事を気に入らないのか、職場に合わないのか、個人的な問題で手一杯なのかを見極めることだ」(同氏)

 アプローチはできるだけ優しくするべきだが、スコット氏は、1人の怠け者によって職場のモラルに影響が出る前に制限を設けることが不可欠だと考えている。

 「問題ある行動に気付いたら、すぐに話しかけてその行動パターンから抜け出させようとすることだ。上司は初めは優しく話しかけるかもしれないが、問題行動が続き、彼らの仕事が遅れるか、成果が出なければ、職場全体に影響する前に介入しなければならない」(同氏)

 ランザロット氏の管理アプローチは若干異なっている。「例外を管理する必要がある」

 「いつも身を粉にして働いているけれど、ホリデーシーズンがやって来ると日中にオンラインで買い物をしている人がチームにいる場合、上司はそれを放っておくかもしれない。だが、1日に9時間ソリティアで遊んでいる人がいて、皆がその人の文句を言っているのに上司が対処しなかったら、それはモラルの問題になる」(同氏)

 さらに、最も難しいケース、そしてマネジャーの力量のほとんどが分かるケースは、かつて一流だった社員が仕事で失敗してしまったケースだと同氏は指摘する。

 「後退した社員、つまり活力をなくした有能な人材は、最大の課題の1つだ。彼らがつらい時期を過ごしていることをマネジャーが理解して支援すれば、その人はおそらく支援に感謝するだろう。それこそが彼らに必要な後押しかもしれない」(同氏)

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