米Microsoftと国際標準視聴覚資料番号機構(ISAN-IA)は4月16日、Microsoftが開発したマルチカラーバーコード技術をISAN-IAにライセンス供与することで合意したと発表した。
この技術「High Capacity Color Barcode(HCCB)」はMicrosoftの研究部門が、映画やビデオゲーム、テレビ番組などの商業映像作品を識別するために開発したもの。
HCCBは既存のバーコードよりも多くのデータを格納でき、消費者はWebカメラやカメラ付き携帯でスキャンできる。
コンテンツ制作会社は、HCCBでコンテンツを追跡してロイヤルティー徴収や偽造防止、市場分析に役立てられる。消費者は、同技術によりレーティングやペアレンタルコントロール、プロモーションなどの追加情報を得られるという。
MicrosoftとISAN-IAはこのバーコードを認識するソフトを提供する。このソフトはWebサービスに統合され、ユーザーに双方向機能を提供する。こうしたサービスは、携帯電話カメラのレンズが高度化すれば浸透するだろうとMicrosoftは述べている。
白黒のQRバーコードを読み取れる携帯電話カメラは既に出回っているが、ある程度の大きさが必要になるため、「小さなスペースや見た目が重要な場合にこうしたバーコードを使うのは実用的でない。いつか消費者はもっと小さなバーコードをテレビや電話、PCの画面、映画のポスター、DVDやCDのケース、雑誌広告、看板などからスキャンできるようになる」と同社は述べている。
またこのカラーバーコードには新しいセキュリティ機能も組み込める。DatatraceDNAはナノテクノロジーを使って目に見えないように組み込める偽造対策機能を提供する計画だ。
ISAN-IAは、ほかの組織がこの技術をコンテンツの追跡や保護、管理に利用できるようにする。このマルチカラーバーコードは2007年終わりごろからDVDメディアに利用される見込みだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR