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深刻な児童虐待コンテンツが急増――IWF報告

» 2007年04月18日 11時38分 公開
[ITmedia]

 英Internet Watch Foundation(IWF)は4月17日、オンライン上での児童虐待に関する2006年度年次報告書を公開した。それによると、児童虐待コンテンツの中でもIWFが「最も深刻」と見なす虐待レベルの画像を含むページの数が、前年から4倍も増えた。また、児童虐待サイトの約60%は児童のレイプ画像を販売しているという。IWFが児童虐待と認識したページのうち、29%は5段階中4または5(最も深刻)の画像を含んでいた。

 これらサイトに掲載された児童の80%は女子、91%は12歳以下である。

 児童虐待画像などを販売する商業サイトは、サーバを頻繁に変更するなどの手段を用いて、司法の手を逃れている。例えばあるサイトに関しては、2002年以来224回も通報があった。児童虐待サイトの90%は、米国(62%)とロシア(28%)でホスティングされているという。

 IWFが設置している児童虐待サイト通報用「ホットライン」では、2006年に3万1776件の通報が処理された(前年対比34%増)。この結果、1万656のURL、3077サイトが児童虐待コンテンツを含むと判定されている。うち82.5%のサイトは米国またはロシアにリンクしており、前年の67.9%から増加した。

 また2006年度年次報告書では、写真共有サイトへの虐待写真掲載が急増している事実も明らかにされた。2004年には写真共有サイトが児童虐待写真を含むとの報告はなかったが、今回は児童虐待コンテンツの10.5%が写真共有サイト上にあった。

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