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Leopard延期は深刻な問題じゃない(2/2 ページ)

» 2007年04月24日 08時23分 公開
[David Morgenstern,eWEEK]
eWEEK
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 しかし、最近サンフランシスコで開かれたMacユーザーグループの会合に参加した体験からすると、ほとんどのMacユーザーはLeopardのリリースを強く要求してはいないようだ。彼らはLeopardとその一部機能を楽しみにしているが、Tigerで十分間に合っている。

 最近のMacworldの焦点は主にiPhoneに当てられていた。AppleはiPhoneが6月発売に向けて順調に進んでいると話している。Leopardの延期により、AppleのPRおよびマーケティング部門はその立ち上げに全力を尽くせる。だからおそらく、この延期にも希望の兆しが見えるだろう。

 またWindowsからの乗り換えユーザーは、Leopardが少し後れてもまったく困らない。数カ月の延期は、数年後れたWindows Vistaとは事情が違う。

 1人の乗り換えユーザーが、Appleの「ハロー効果」とエンタープライズについてのわたしのコラムに意見を寄せてきた。彼はシリコンバレーの企業のエンジニアリング担当部長で、十数年あまり「熱心な」Windowsユーザーだったという。

 「1年前までなら、あなたがMacの話を持ちだしたら、わたしはあなたに『本当の仕事をする本当のコンピュータ』を買うように言っていただろう。だが時代は変わった。Intelプラットフォームへの乗り換えはAppleに市場を、そしてわたしのような懐疑派を開放した」

 この人物は11月にMacBook Proに乗り換え、SWsoftの仮想化ソフトParallelsを使ってWindows XPを走らせているという。

 「わたしのシステムや毎日の作業で悩みの種になっていた問題はもう何もない。スピードに関しては、この上なく満足だ。ソフトに関して言うと、OS XネイティブのアプリケーションやX11ベースのLinuxアプリケーションで実行できるタスクの数にうれしい驚きを感じている。OS X 10.5 Leopardがβデモで見たとおりに素晴らしいものなら、VistaはOS戦争で負けたと確信している」とこの人物は結んでいる。

 彼はLeopardを導入するつもりのようだが、まだ同OSが登場していないことに不満を持っていないようだ。

 (「OS戦争」と言われるようなものはないということに留意しておいてほしい。そういうものがあるのなら、Microsoftは何年も前に勝利している。スティーブ・ジョブズ氏でさえそう言っていた。それでも、このエンジニアリング担当部長が示唆するように、市場には、エンタープライズには、Windows以外を走らせる高品質のハードとソフトの場所がある。)

 OSやアプリケーションのアップデートにユーザーが求めるのは、安定したリリースだ。もちろん、彼らは立ち上げ時に予想外に問題が起きることは理解しているが、アップデートがきちんと動くことを望んでいる。4〜5カ月作業期間が延びることでLeopardがもっと良くなるのなら、それこそがやるべきことだ。

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