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欧州宇宙機関、火星飛行シミュレーション参加者募集

» 2007年06月22日 08時26分 公開
[ITmedia]

 欧州宇宙機関(ESA)は6月19日、火星への有人飛行を想定した520日間のシミュレーション「Mars500」への参加者を募集中であることを明らかにした。

 火星への有人飛行は現時点ではまだ夢物語にすぎないが、将来実現するための第一歩として行う。長期にわたる宇宙での任務が人間に与える心理的、医学的影響を調査するのが目的としている。

 ESAはロシアのInstitute of Biomedical Problems(IBMP)と協力、6人のクルーを参加させることを決定した。実際の火星飛行を想定した内容で、クルーは金属製のタンクで生活し、火星表面の探検シミュレーションも行う。また食事は国際宇宙ステーションと同じものが提供される。

 場所はモスクワの特別施設内。2008年半ばから105日間の予備シミュレーションを行い、場合によっては再度105日間の予備実験を繰り返した後、2008年後半または2009年初旬から520日間の本番シミュレーションを行う計画。

 ESAは現在、参加者12人を募集している。3回実施するシミュレーションで、各回に4人の参加が必要という。選別プロセスはESAの宇宙飛行士と同様の内容となる。

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