インターネットを利用するティーンエージャーの約3分の1が、オンラインでいじめを受けたことがある――米Pew Internet & American Life Projectは6月27日、このような調査結果を報告した。
この調査は米国のティーンエージャー900人超を対象に行ったもの。「ネットいじめ」には、脅迫的なメッセージを送られる(13%が経験)、個人的なメールやIMを勝手に転送される(15%)、恥ずかしい写真を勝手にWebに載せられる(6%)、オンラインで噂を流される(13%)といった行為が含まれる。これらの行為を1つ以上経験したことがあるティーンエージャーは32%だった。
ネットいじめの深刻度は状況によって異なるが、明確なパターンとしては、男子よりも女子が標的にされる傾向があるという。ネットいじめを受けたことがあると答えた女子は38%、これに対して男子は26%だった。特に15〜17歳の年長の女子では、この割合が41%に高まる。
女子 | 男子 | |
---|---|---|
15〜17歳 | 41% | 29% |
12〜14歳 | 34% | 22% |
また、ブログを書いたり、写真を投稿するなど、オンラインで自分の情報や意見を共有している子はオンラインで活発でない子よりも標的にされる傾向が高い。オンライン活動に積極的な子どもはソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を利用していることが多く、SNS利用者はそうでない子どもよりもネットいじめを経験する割合が高い(前者は39%、後者は23%)。
しかし、いじめがよく行われる場所について聞いたところ、回答者の67%はオフラインの方が多いと答えた。オンラインの方が多いと答えたのは29%だった。
Pewはフォーカスグループ調査でネットいじめの理由について調べた。単に学校からオンラインへといじめの場が移ったケースもあるものの、デジタルコンテンツを簡単にコピーして転送できることがいじめを容易にしていると同団体は指摘する。例えばある少女は、「けんかをした相手がオンラインでのやり取りを印刷して学校でばらまいた。わたしの発言が書き換えられて、ひどい人のように書かれていた」という体験を報告した。また「コンピュータのモニタの陰に隠れていると、自分を実際よりもずっと強い人間のように感じる」と答えた少年もいたという。
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