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ファイル感染型ウイルスが勢力復興か?

» 2007年10月09日 10時02分 公開
[ITmedia]

 ボットネットやrootkit、スパイウェアなど最先端のマルウェアがはんらんする中、一昔前に流行ったファイル感染型のウイルスは過去の話だと思われがちだ。しかしここ1年ほどで、この種のウイルスが勢力を盛り返しているという。セキュリティ企業のMcAfeeが10月8日のブログで伝えた。

 それによると、最近のウイルスとしては「Bacalid」「Detnat」「Polip」などが挙げられ、比較的高い割合で感染に成功してコンピュータシステムの損害を拡大させているという。

 また、今年8月に出現した「Virut」というウイルスはIRCボット機能を持ち、マシンに入り込むと.EXEと.SCRファイルに感染を試みる。その後、リモートのIRCコマンド&コントロールサーバに接続し、マルウェアのダウンロードやDDoS(分散型サービス妨害)攻撃実行などの命令を受け入れる状態にしてしまう。

 同ウイルスのコードには多数のバグがあり、多数の実行可能ファイルを損傷して修復不可能にしてしまう可能性がある。また、感染したファイルを実行するとクラッシュしてしまう亜種や、無限ループに陥るなどのバグもあるという。

 そのW32/Virutの作者は19世紀のドイツの哲学者ニーチェがお好みらしく、ウイルスのコードにはニーチェの詩の一節が組み込まれているという。

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