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YouTube創業者、初めてアップしたのは「猫動画」

» 2007年10月26日 17時00分 公開
[宮本真希,ITmedia]
画像 スティーブ・チェンさん。「お越し下さりありがとうございます」と日本語であいさつすると、大きな歓声が上がった

 米YouTube創設者で同社CTO(最高技術責任者)のスティーブ・チェンさんが来日し、パートナー企業やユーザーを招いたイベント「YouTube Mix」が10月25日、東京・青山で開かれた。グーグル日本法人が主催し、約300人が参加。2種類の動画投稿キャンペーンも紹介し、第3者の権利を侵害しないオリジナル動画を増やしていこうという姿勢をアピールした。

 チェンさんによると、YouTubeが生まれたきっかけもパーティーだった。友人と一緒に参加したパーティーで動画を撮影したものの、その動画を友人と共有できるサービスがないということに気づき、自分で作ることにしたという。「当時は、写真ならメールを使って簡単に共有できたが、動画を共有する方法がなかった。だからYouTubeを始めた」

 β版公開は2005年5月。チェンさんが初めて投稿したのは、猫がソファーで眠っている様子を映した動画だ。「猫動画は、特定の人に見せたくて投稿したから、見た人の数はあまり多くない。だがユーザーの中には、自分の動画を世の中の人全員に見てもらいたいと思って投稿する人が増え、YouTube自体はぼくが驚くほど利用され始めた」(チェンさん)

画像 チェンさんが初めて投稿した猫動画
画像 パーティー会場の様子。

 05年12月の正式版スタート時には、1日300万の動画が再生されたという。現在は1日に数十万の動画が投稿され、再生数は数億に上る。「正式版スタート時にこのビジネスは成功だと思ったが、その後の成長にはさらに驚いている」

 チェンさんはYouTubeにアップされた動画として、トニー・ブレア前英国首相が、ニコラ・サルコジ氏の仏大統領選当選を祝う様子を映したものや、NPO団体が活動をPRするために制作した動画なども紹介。「個人的に楽しむためだけのものだったが、別の役割も果たすようになってきた」と話した。

ミスキャンパス候補者や、デジタルハリウッド校長も登場

 パーティーには学習院大学や慶応義塾大学など、4つの大学のミスキャンパスの候補者も登場。候補者が作成したオリジナルのプロモーションビデオをYouTubeに投稿してもらい、優秀作品を選ぶコンテスト「ミスキャン(&ミスター)PVグランプリ」を11月25日まで行う。プロモーションビデオは、再生回数や映像作家などによる審査を経て、各大学から最優秀作品を選ぶ。

 YouTubeのロゴをあしらった自動車「YouTube Movin' Box」も公開された。キャンペーンスタッフが12月までこの車で全国のスポーツイベントやレジャー施設などを回り、イベントに訪れた人などを動画で撮影し、YouTubeで公開する。YouTube Movin' Boxは、12月2日の那覇マラソンや、苗場スキー場に登場する予定。


画像 ミスキャンパス候補
画像 YouTube Movin' Box

 デジタルハリウッドの杉山知之学校長も登壇し、YouTubeの「おすすめ動画」に選ばれるポイントについて説明した。動画のタイトルに気を配り、外国人にも受けるネーミングしたり、サムネイル画像にこだわることなどをアドバイスした。

 イベントの最後には「ポリシーガイドラインを守って、著作権を侵害しないオリジナルの動画を投稿しましょう」というアナウンスが流れた。

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