米Googleがプログラマー向けに、Microsoftなどのビジネスアプリケーションからのデータ移行を支援するツールをまた1つ公開した。
11月15日に発表されたGoogle Apps Email Migration APIを使うと、どんなデータソースの電子メールでもGoogle AppsのPremier/Education/Partnerの各エディションに移せるツールを作成できる。
Googleは10月24日に、電子メールをIMAPメールシステムからGoogle Appsに移行するための管理者向け電子メール乗り換えツールを発表したが、新しいソフトはこれをベースとして、電子メールの移行をめぐる幅広い可能性を開くものになる。
「あれ以来、何億通もの電子メールが移行された」とGoogle Appsプロダクトマネジャーのゲイブ・コーエン氏は11月15日のブログに記している。「しかしこのソリューションで問題をすべて解決できるわけではなかった。既存のソリューションがIMAPをサポートしていなければそれまでだった」
新しいAPIはこれを解決してくれる。
コーエン氏によると、Googleのパートナーの中には既に同ツールを使っているところもある。例えばLimitNoneが作成した「gMOVE」というツールでは、予定表、電子メール、連絡先をMicrosoft OutlookからGoogle Appsに移行できる。
この電子メール移行APIは、Atom 1.0とRSS 2.0のシンジケーションフォーマットに基づくWeb上のデータ読み取り・書き込みのための標準プロトコルであるGDataがベースとなっている。
Google Appsは最近、Microsoft OfficeやIBM Lotus Notesといったアプリケーションの競合製品としての魅力を高めるために、使い勝手を向上させる措置を次々に繰り出しており、今回のAPIもその一環となる。
Google傘下のセキュリティ企業Postiniは11月13日、Email Securityサービスに新しいコンテンツポリシー管理機能を追加し、ソーシャルセキュリティ対応やクレジットカード番号保護機能を盛り込んだ。
10月24日のInterop New Yorkで基調講演を行ったGoogle Enterprise担当プロダクト管理ディレクター、マット・グロッツバッハ氏は、IMAPをサポートしてユーザーがOutlook、Thunderbird、そしてiPhoneのメールアカウントをGoogle Appsと同期できるようにすると発表した。
10月12日には、Google Apps Premier Editionを利用している企業のGmail容量を25Gバイトに引き上げた。
いち早くこれを採用したコンサルティングサービス企業のCapgeminiは現在、Google Appsを使って顧客サービスの向上を図っている。
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