米Amazon.comは11月19日、電子書籍リーダー「Amazon Kindle」を発売した。3Gデータ通信方式のEV-DOに対応し、書籍やブログ、雑誌や新聞などをPCなしで直接ダウンロード可能。電子インクを使用した高解像度の画面はバックライトを使用しておらず、太陽光の下でも実際の紙面を読む感覚で読めるという。解像度は600×800ピクセル(167ppi)でモノクロ4階調。サイズは7.5×5.3×0.7インチ(19.05×13.46×1.78センチ)、重さ10.3オンス(292グラム)で、一般的なペーパーバックの書籍より軽量。価格は399ドルで、対応書籍はAmazon.comの「Kindle Store」で購入可能。既に9万冊以上の書籍を取り扱っている。
ジェフ・ベゾスCEOはKindleについて、「通常の書籍を超えるものにしたかった」とコメント。「Kindleはワイヤレス接続が利用できる。寝室でも電車に乗っているときでも、本のことを思いついたら、60秒もしないうちに手にすることができる」とアピールしている。
Kindle本体には書籍約200冊分を保存できるほか、SDメモリーカードも追加可能。購入した書籍はAmazon.comでもバックアップする。辞書「New Oxford American Dictionary」やWikipediaをネットワーク経由で利用でき、QWERTYキーボードで語彙の検索が可能。また、Kindle Store内や購入した書籍内の検索ができ、書籍にメモを付け加えることもできる。文字サイズが変更可能で、自動的なしおり機能も備える。バッテリー持続時間は、ワイヤレス接続の待ち受けにした状態で2日間、ワイヤレスをオフにした状態での読書なら1週間以上。ソフトウェアのインストールなどは不要で、購入後すぐに利用できる。ネットワーク接続料金は無料で、通信プランへの加入なども不要。
最新のベストセラーを含む9万冊以上の書籍のほか、New York TimesやWall Street Journalなどの新聞や雑誌、BoingBoingやTechCrunchなどの人気ブログも扱う。購読料金は、新聞が月額5.99〜14.99ドル、雑誌は1.25〜3.49ドル、ブログは0.99ドル。新聞は毎朝Kindleに自動配信され、雑誌やブログも最新号が自動配信される。
Kindle用のメールアドレスを利用して、個人のWord文書や写真をKindleに1件当たり10セントで転送することも可能。Wordのほか、HTML、TXT、JPEG、GIF、PNG、BMPのファイルが利用できる。
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