米Broadcomは11月23日、3G携帯電話に使用する半導体技術の特許をめぐる米QUALCOMMとの訴訟について、米連邦判事が改めてQUALCOMMの特許侵害を認め、賠償金支払いを命じたことを明らかにした。
米カリフォルニア州サンタアナの連邦地裁で争われてきたこの訴訟では、今年5月、QUALCOMMがBroadcom保有の特許3件を故意に侵害したとして、1960万ドルの損害賠償請求を認める陪審評決が出ている。そして同地裁のジェームズ・セルナ判事は8月に、陪審評決で認められた「侵害の故意性」を考慮に入れると、QUALCOMMが支払うべき賠償額は1960万ドルの倍の3930万ドルに引き上げるのが妥当であるとの判断を示した。
だがその後、この件とは無関係なSeagate Technologiesをめぐる訴訟で、連邦控訴裁が特許侵害の故意性についての認定を厳格化する判断を示したことから、セルナ判事は「倍額補償が妥当」という判断を見直す意向を明らかにし、またQUALCOMM側は再審理を求めていた。
11月21日、セルナ判事はこの一件をめぐる最終判断として、「倍額補償という判断は取り消すが5月の陪審評決は有効」と言い渡した。そしてBroadcomに対し、「当初の賠償金を受け取って決着とするか、故意性をめぐる新たな訴訟を起こすかの選択権を与える」とした。Broadcomは、前者を選択する意向を表明している。
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