JR東日本は12月3日、モバイルSuica会員向けに提供予定の、新幹線にチケットレスで乗れるサービス「モバイルSuica特急券」についての詳細を発表した。2008年3月よりサービスを開始する(5月16日の記事参照)。
おサイフケータイのモバイルSuicaアプリから、モバイルSuica特急券の利用登録をすることで、携帯から新幹線の指定席・自由席を購入できるようになる。購入したチケットデータを携帯にダウンロードするため、紙の磁気乗車券が不要。決済は登録したクレジットカードから引き落とされる。
もう1つの大きな特徴が、通年で同一の料金であり、なおかつ通常の特急乗車券を購入するよりも安くなること。新幹線の料金は、運賃と特急料金を合計して算出する上、それぞれ乗客が多い/少ないシーズンは繁忙期/閑散期として料金を増減するため、分かりにくいという問題があった。モバイルSuica特急券では、指定席でも自由席でも料金が変わらず、1年中同じ料金で新幹線を利用できる。
例えば、上野から仙台まで東北新幹線に乗った場合の普通車料金(運賃+特急料金)は、指定席が1万390円、自由席が9880円。モバイルSuica特急券では9500円で購入でき、自由席より安くなる。「東北新幹線の駅相互間の料金を通常期で比較した場合、平均9%の割引率」(JR東日本広報部)
モバイルSuica特急券のその他の特徴は以下の通りだ。
いくつか注意点もあるので、以下にまとめよう。
まず名称は“特急券”だが、対象となるのはJR東日本管轄の新幹線(東北・上越・長野・秋田・山形)のみで、特急列車は対象になっていない。また、JR東海が運営している、東海道新幹線も対象にならない。
モバイルSuica特急券に東海道新幹線は含まれないが、モバイルSuicaの会員で、さらにJR東海のサービス「エクスプレス予約」の会員でもある場合には、モバイルSuicaのメニューからエクスプレス予約のサービスを利用できるようになる。こちらのサービスも2008年3月から提供予定だ。
また、購入した乗車券の料金をモバイルSuicaに登録したクレジットカードから引き落とす仕組みなため、EASYモバイルSuica会員は、モバイルSuica特急券を利用できない。
なお、モバイルSuica特急券では、自分が乗る分しかチケットを取れない。複数名で一緒に新幹線に乗る場合などは、各自でチケットを購入する必要があるので、注意したい。
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