米連邦取引委員会(FTC)は12月20日、米Googleが米DoubleClickを約31億ドルで買収する計画を承認する意向を明らかにした。FTCは、8カ月にわたり買収計画について調査。投票の結果、4対1で「買収が市場競争を著しく低下させるとは考えにくい」との結論に達したという。
オンライン大手2社を統合するこの買収案に対しては、業界各社や上院議員、消費者団体などが、市場競争の阻害やプライバシー面での懸念を表明。FTCのほか、欧州連合の独占禁止当局も11月に買収計画への本格調査を開始している。
Googleのエリック・シュミット会長兼CEOは、「FTCの力強い支持は、この買収が市場競争にリスクをもたらすものではなく、消費者の利益になるものだというメッセージだ」とコメント。「欧州委員会も、まもなく同様の結論に達すると期待している」としている。
FTCは、買収可否検討の争点は市場競争阻害の有無であり、プライバシーの問題は検討の範囲外としつつも、各方面からの懸念に対処するためとして、行動ターゲティング広告においてユーザーのプライバシーを保護するための原則案を併せて発表している。また、「オンライン広告市場は急速に変化を遂げており、将来を予測することは容易ではない」とし、オンライン広告市場やGoogleの今後を注意深く監視していくと明言した。
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