Windows XP Service Pack(SP)3が間もなくリリースされれば、XPの寿命が延びて、企業のWindows Vista採用ペースはさらに鈍るだろう。一部のアナリストはこのように指摘している。
Microsoftは2月19日、ひっそりとWindows XP SP3リリース候補第2版(RC2)の一般提供を開始した。だが同社はいつの間にかどうにもならない状態に陥っている。まだXPを使っている多くの企業顧客を守るために包括的なセキュリティを提供しなければならないのと同時に、これらの顧客にVistaへのアップグレードを促さなくてはならないのだ。
だがXPのセキュリティ、安定性、信頼性が高まれば、急いでVistaにアップグレードする理由は減ることになる。
「XP SP3はXPが使える期間を延ばす。人々、特にITスタッフは移行を渋っている。移行しなくていいと思わせてくれるものは何でも受け入れられるだろうし、移行を遅らせるだろう」とEnderle Groupの主席アナリスト、ロブ・エンダール氏はeWEEKに語った。
その上、Windows XPは今や3つ目のサービスパックが登場しつつあり、どこから見ても成熟している。片やVistaはまだ、3月に予定されているSP1で、成熟したと認められる最初のレベルに達しつつあるところでしかないと同氏は言う。
Directions on MicrosoftのWindows担当主任アナリスト、マイケル・チェリー氏も同意見だ。多くの顧客はWindows XPに非常に満足しており、SP3リリースでXPの安定性と信頼性は高まる一方だと語る。
「XPは比較的古いハードでも走るようだ。Vistaよりも必要なリソースは少ない。従って、多くの顧客は当面、満足してXPを使い続けるだろう」(同氏)
またXP SP3はサポートを容易にし、Windows Server 2008と連係するNetwork Access Protection(NAP)クライアントのサポートなど新機能も提供すると同氏は指摘する。
Microsoftはコメントを控えた。
NPD Groupのソフト業界分析ディレクター、クリス・スウェンソン氏は、XP SP3がVistaの採用を遅らせるとの見方には賛成していないが、古めのPCを使っている多くの企業はSP3を導入するだろうと認めた。
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