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映画業界団体、中国ネットカフェとの訴訟で和解

» 2008年03月07日 08時27分 公開
[ITmedia]

 国際映画業界団体のMotion Picture Association(MPA)は3月6日、中国Beijing Jeboo Interactive Science & Technologyなど3社との訴訟で、和解に至ったと発表した。この訴訟は、MPA加入5社が著作権を侵害されたとして、2007年9月と12月の2度にわたり、Jebooなどを上海の裁判所に提訴していたもの。和解条件の詳細は非公開だが、被告3企業はこれまでの行為について謝罪を行うとともに今後の侵害行為の停止を表明し、多額の賠償金を原告側に支払ったという。

 MPAによると、Jebooなどは中国各地で運営しているインターネットカフェで、映画「もしも昨日が選べたら」や「最後の恋のはじめ方」、「パイレーツ・オブ・カリビアン2」などMPA加入企業の20作品を、サービスの一部として不当に利用していたという。Jebooが運営する「Jeboo Bar」での提供コンテンツの多くは合法だが、MPA加入企業の作品は不法に使用されていたという。

 MPAは「結果に非常に満足している」とコメント。「裁判所の監督の下でのこの和解は、知的財産訴訟の迅速で公平な解決へ向けた中国司法の主権を再確認するものであり、世界中の著作権所有者にとって喜ばしいことだ」としている。

 MPAは、加入企業の著作権保護のために積極的に法的措置を取り続けており、2006年からこれまでに、中国だけでも42件の訴訟を決着させ、損害賠償および訴訟関連費用として200万元以上を勝ち取っている。

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