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» 2008年03月26日 15時56分 公開

MS、SNS間でコンタクト情報を移行できるAPI提供

MicrosoftはFacebookなど5社のSNSと提携し、「Windows Live Contacts API」を使ってSNS間でコンタクト情報を移行できるようにする。

[Peter Galli,eWEEK]
eWEEK

 米MicrosoftのWindows Liveチームは、Facebook、Bebo、hi5、Tagged、LinkedInと協力し、ユーザーが各SNS間でコンタクト情報を移行できるようにする。

 同社はまた、ユーザーがこれら提携SNSから友人をWindows Live Messengerに招待できる新しいWebサイトを立ち上げると、Windows Liveプラットフォーム担当ディレクター、ジョン・リチャーズ氏は3月25日のブログエントリで明らかにした。

 この日から、ユーザーはFacebookとBeboにアクセスして、Windows Live Contacts APIを使って友人を見つけられる。hi5、Tagged、LinkedInは数カ月以内に対応する。「われわれは互いのAPIを交換してきた。開発状況やリリースサイクル次第だが、各社は60〜90日以内に対応するとみている」とリチャーズ氏はeWEEKに語った。

 6社は、似た機能を持つContacts APIを交換し、ユーザーが各SNS間で友人関係を双方向に移行できる安全な方法の開発を目指すとリチャーズ氏は語っている。

 「5社の人気SNSとの提携により、ユーザーは従来よりも安全かつ簡単に、Web上でもっと多くのサイトから友人の連絡先や友人関係の情報にアクセスできるようになる。5社は、ユーザーをフィッシング攻撃や詐欺、スパムの危険にさらす『スクリーンスクレイピング』の代わりにWindows Live Contacts APIを採用する」(同氏)

 このAPIでは、Login.live.comの認証画面を表示しなければならないため、フィッシングでユーザーデータを詐取されるリスクは大幅に減るとリチャーズ氏は語り、MicrosoftはLogin.live.comに可能な限りのフィッシング対策やデータ窃盗対策を施すためにほかにも投資していると述べた。

 Enderle Groupの主席アナリスト、ロブ・エンダール氏はこの動きを前向きに評価しており、Microsoftの古典的なやり方だと語った。Microsoftの強みを生かしており、同社のツールが各種製品の相互運用を可能にする共通基盤になると同氏は言う。

 「これこそ、プラットフォームとツールを手掛ける企業がやるべきことだ。提携SNSが競合IMを採用したり、独自IMを開発する代わりにLive Messengerを使うインセンティブにもなる。各社は独自IMを開発したいとは思わないだろう。Microsoftはこういったことをもっとやるべきだ」(エンダール氏)

 Microsoftのリチャーズ氏にとって、今回の提携は同社がデータポータビリティと、ユーザーに「自分の情報をどう利用するかの選択肢」を提供することに注力していることを示すものだ。また同社は先に、開発者が新たなユーザー体験を提供できる改良版の新しいAPIとツールを多数発表している。

 「当社はWindows Liveプラットフォームにおける優先事項を明らかにした。それには、ユーザーとそのデータの安全性を確保すると同時に、データの移行を簡単にすることも含まれる。Windows Live Contacts APIのβ版もリリースした。Web開発者はこれを使って、顧客のWindows Liveコンタクト情報の安全な移行や共有を実現できる。簡単に言うと、当社の取り組みはユーザーをオンライン体験の中心に据えることを目指している」(同氏)

 データポータビリティに対するMicrosoftの取り組みに関して、エンダール氏は、同社内には明らかに2つの対立する陣営があると指摘する。1つは、従来の得意分野の一部として、今回のようなインフラや相互運用性の問題に焦点を当てた取り組みを推進している。もう1つは、以前からプロプライエタリ寄りの道を進んできた。

 「現時点では、『相互運用性』の陣営が勝っているようだ」とエンダール氏は言う。

 リチャーズ氏は、Microsoftは「単なる顧客データの世話係」にすぎず、顧客データをどのように管理し、共有するかは顧客自身が選べるようにするべきだと語った。

 エンダール氏は、Microsoftが「こんなことを言うなんて、まして信じているなんて」信じがたいとしつつも、「実際にそう言っているし、同社で頭角を現してきた人々は今、強くそう信じている」と感じているという。「顧客が自分のデータを管理できる製品の開発に近づくほど、Microsoftの成功の可能性は高まる。同社は徐々にそれを理解しているようだし、その傾向が続くと期待させてくれる」

 リチャーズ氏は、ユーザーは人間関係の背景を維持し、プライバシーを管理するため、それぞれのSNSで友人の許可を取って友人関係を構築しなおさなければならないと注意している。

 「あるSNSである人と友人関係にあるからといって、別のSNSでもその人と同じ関係でいたいとは限らないということをわれわれは理解している」(同氏)

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