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MSの「Albany」プロジェクトのターゲットはGoogle Docs(1/2 ページ)

» 2008年04月01日 08時00分 公開
[Renee Boucher Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 Microsoftでは、「Albany」というコードネームで呼ばれる半ば公然のプロジェクトを進めている。オンライン・オンデマンド型のオフィスプロダクティビティスイートの開発を目指したもので、無償のGoogle Docsアプリケーションに対抗するのが狙いであるようだ。情報筋がeWEEKに明らかにした。

 Albanyの詳細は不明であり、Microsoftもこの件に関するコメントを避けているが、アナリストや報道によると、このプロジェクトはMicrosoftの既存製品(Office Live Workspace、Windows Live OneCare、Microsoft Worksなど)を組み合わせ、オンラインサービスとしてパッケージしたものになるようだ。

 Directions on Microsoftのアナリスト、ロブ・ヘルム氏は、「わたしの理解では、AlbanyはOfficeよりもWorksに主眼を置いたプロジェクトだ。オンラインプロダクティビティスイートのターゲットとして、ワープロや表計算をたまにしか利用しないユーザーを想定しているのだ」と話す。

 Office Live Workspaceは、Officeのオンライン拡張機能として位置付けられている。ユーザーはオンライン上にワークスペースを作成し、そこに文書を保存したり、Webブラウザから文書にアクセスしたりできる。ワークスペースをほかの人と共有して共同作業をすることも可能だ。ワークスペースのオーナーは、文書の閲覧、コメントの付加、編集を行える人を制限することができる。Outlookの連絡先/仕事/イベントの各リストと同期化する機能もある。

 Windows Live OneCareは、一種のPCインフラをサービスとして提供するもので、ウイルス/スパイウェア防止、オンラインID保護、事前予防型構成修正/推奨、Wi-Fiセキュリティ、複数PCの管理ツール、プリンタ共有ツール、バックアップ/復元ツールなどの機能が含まれる。

 Microsoft Worksは、Officeに似たプロダクティビティスイートで、コンシューマーや中小企業向け。ワープロと表計算機能が含まれ、小売りショップで販売されているほか、新規PCにプリインストールされることもある。現在、Worksはオンプレミス(自社内導入)型アプリケーションとして販売されている。しかしWorksはGoogle Docsのターゲットユーザー(これらの機能をたまに利用するコンシューマー)の市場で競合するため、Albanyの基本コンポーネントになる可能性が高そうだ。

 Google Docsはオンデマンドアプリケーションのスイートで、文書、スプレッドシート、プレゼンテーションなどを作成するための基本的な機能をオンラインで提供し、MicrosoftのWord、Excel、PowerPointと競合する。ユーザーの文書はオンラインで保存され、任意のブラウザからアクセスすることができる。ほかのユーザーに文書の閲覧や編集を許可することもできる。

 AlbanyプロジェクトではSharePoint Server 2007も中核要素の1つになるものとみられる。同製品はコラボレーション/コンテンツ管理サーバで、検索機能も備える。

 ヘルム氏によると、Microsoftは既にこのSharePoint Serverの最新版にオンラインサービス用のコンポーネントも組み込み済みだという。具体的には、オンライン表計算機能や「Windows Live Writer」(基本的なワープロ機能を備えたブログ作成ツール)などが追加された。

 「Microsoftは既に、Works風のオンラインスイートを実現するのに必要な材料は持っている。このため、AlbanyではWorksに近い機能が提供されるのではないかと思う」とヘルム氏は語る。

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