セキュリティ企業の米McAfeeは5月1日、携帯電話に仕掛けた悪質なプログラムでショートメッセージ(SMS)を送信し、オンラインゲーム経由で資金洗浄する手口が見つかったと伝えた。
この事件はドイツの州刑事局が捜査しているもの。ユーザーが携帯電話にダウンロードしたプログラムに悪質なプログラムが仕掛けられており、SMSを通じてユーザーが知らないうちに特定のSMS番号と通信をする。通信先はすべて同じで、この番号はオンラインゲームで使う仮想通貨を補充するために利用されているものだった。
オンラインゲームでは、SMSを使ってゲーム内通貨を補充する仕組みを採用しているところが多い。
従来のマルウェアは、有料ダイヤルに電話をかけさせる手口が主流で、この場合では資金の流れを把握して加害者にたどり着くことが可能だった。
しかしオンラインゲームを使って資金洗浄する手口では、ゲーム内で何度か資産移転を行った後、現金に換金することができ、資金の流れをつかむのがはるかに難しくなるという。
McAfeeは、ゲームのフォーラムや電子メール、P2P、ブログなどで入手した出所が不明の携帯電話向けプログラムは使わない方がいいと注意を呼びかけている。
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