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日本のインターネット、総PVは減る傾向 利用時間は2割増

» 2008年05月23日 16時49分 公開
[宮本真希,ITmedia]

 ネットレイティングスが5月23日に発表したインターネット利用動向調査(家庭からのアクセス)によると、日本ユーザーの総ページビュー(PV)が減っていることが分かった。総利用時間は増加を続けている。

 「Flashなどのリッチコンテンツが増えたことと、Ajaxなどクリック数を減らす技術が普及したことで、1ページに滞在する時間が長くなっている」と同社の萩原雅之社長は分析する。

画像 総利用時間と総PV

 4月の総PVは前年同月比3%減の804億7400万PV、総利用時間は同18%増の9億2800万時間だった。2001年から昨年まで、総利用時間・PVはともに増加を続けていたが、今年初めて、総PVが減少に転じた。

 ユーザー1人当たりの月間PVも、06年3月の2077PVをピークに減少し、今年4月は1667PVだった。一方で1人当たりの利用時間は増加を続けており、4月は合計20時間20分。1PV当たりの平均滞在時間は、ダイヤルアップ接続が主流だった01年4月は34秒だったが、今年4月には41秒に増えた。

 「PVはネットビジネスで重視され、今後も伸びると思っている人が多くいるが、むしろ減っている」と萩原社長は指摘。ネット広告については「PVやインプレッション数に応じて課金する仕組みだけでなく、露出時間に連動する広告商品が必要では」とみる。


画像 1人当たりのPV
画像 1人当たりの利用時間

 同社は今秋から、ネット視聴率測定サービス「NetView」をリニューアルする。調査対象のユーザーを従来の倍の約4万人に増やし、利用者の少ない中規模サイトについてもリポートできるようになるという。

 従来の家庭からのアクセスデータに加え、職場からのデータも公開する。Webサイト以外に、「Google Earth」やインスタントメッセンジャーなど、Webブラウザを使わずに閲覧するアプリケーションのデータの計測も始め、利用者数や利用時間などを公開していく予定だ。

 来年までに、携帯電話サイトの視聴率データも公開できるよう準備を進める。

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