ITmedia NEWS > ベンチャー人 >

社長ら逮捕のSecond Life関連ベンチャーが破産へ 不正経理が発覚

» 2008年11月25日 18時08分 公開
[ITmedia]

 Second Life関連ベンチャーのSUN(東京都千代田区)は11月21日、東京地裁に破産手続きの開始を申し立てたと発表した。帝国データバンクによると、負債額は推定10億円。

 同社をめぐっては、社長ら役員3人と元役員の計4人が、脱税容疑がかけられている元大阪府議の弁護士の逃亡を助けたとして、犯人隠避の疑いで大阪地検特捜部に逮捕された。

 社内に調査委員会を発足して財務内容などを調べたところ、多額の簿外債務や架空の売り上げ計上などが発覚。社長の奥井宏太朗容疑者と副社長の平田慎治容疑者が独断で実行した可能性が高く、「このままの状態で経営を行うことは到底困難な状況に陥った」という。

 代理人名の告知によると、少なくとも5億円の債務超過に陥っており、今月末までに資金がショートする見込み。このため「一部債権者による非合法な債権回収」からの資産保全と債権者への公平な配当のため、破産を申し立てるとしている。

 10月に同社と資本・業務提携を結んだngi groupは契約の無効を主張し、払い込んだ1億9070万円の返還と提携解除を求める内容証明郵便を送付したと発表した。

 出資金については、法的措置による回収を検討しているが、回収見込みの不確実性や回収期間の長期化も想定されるため、第3四半期末に全額引き当て処理を行う。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.