JR東日本は12月10日から、「発電床」の改良版を使った実証実験をJR東京駅で2カ月間にわたって行う。乗降客が歩くことで発電し、将来は自動改札機や電光表示器などへの利用を目指す。
独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構とJR東日本コンサルタンツと共同で2006年から開発を進め、実験を続けてきた。人が歩くことで床に加わる振動エネルギーを、床に組み込んだ圧電素子によって電圧に変換し、発電する仕組みだ。
実証実験は同駅は八重洲北口の改札と改札内階段に設置(面積約25平方メートル)して行う。今回は圧電素子の形状や圧力を伝える機構を改良したほか、前回はゴムだった表面を石材のタイルに変更し、歩きやすさを向上させたという。
今年1〜3月に実施した実験では、改札を1人通過するごとの発電量は約1ワット秒。今回は10倍の約10ワット秒に引き上げ、試験終了時の発電量も開始時から9割程度までに持続させるのが目標。1日当たりの総発電量は1400キロワット秒を見込み、これはLED照明を約17時間点灯できる電力量に相当するとしている。
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