paperboy&co.(ペパボ)が12月19日、ジャスダック証券取引所(JASDAQ)に上場した。初値は公開価格(1900円)の約2倍となる4000円を付け、高評価でのスタートとなった。市況は回復の兆しを見せていないが、「知名度を上げるため、いち早く上場する必要があると思った」と家入一真社長は説明する。今後はM&Aも視野に入れていくという。
ペパボは2001年、個人向けレンタルサーバ会社として家入社長が設立した「マダメ企画」が前身。レンタルサーバ「ロリポップ!」やブログサービス「JUGEM」など、一貫して個人向けサービスを展開してきた。「法人中心の市場であるレンタルサーバで個人向けブランドを確立した。個性的なサービスで、“ギーク”からの支持を得てきた」と自負している。
2008年12月期(単体)の業績予想は、売上高が22億3500万円、営業利益が4億3700万円、経常利益が4億1000万円、純利益が2億3800万円。「創業以来赤字はなく、07年以降は利益率が20%以上で推移している」
収益の柱は、ロリポップ!などのホスティング事業で、07年12月期には売上高の約8割を占めた。残り2割はECサイトを開設できる「Color Me Shop! pro」を展開するEC支援事業と、JUGEMなどのコミュニティ事業。今後は、ホスティング事業以外が占める割合を増やし「3本の柱に育てたい」と考えている。
上場の狙いは「より多くの人に知ってもらうため」。市況は悪化しているが「知名度を上げるため、いち早く上場する必要があると思った」と説明する。上場で調達した資金は、新規サービスを始めるための設備投資にあてる計画だ。
業績はこれまで右肩上がりで推移してきた。ホスティング事業については「現在の推移で成長する」と見ている。「個人向け事業で国内トップシェアを維持するため、M&Aも視野に入れていく」と話す。
「携帯電話やSNSなどをきっかけにネットの世界に入った10〜20代を中心に、ユーザーを広げていきたい。コミュニケーションの次にくるのは自己表現。ホームページを作るニーズを開拓したい」
初日の終値は3800円と、公開価格のちょうど2倍。「皆さんの期待に応えてやっていきたい」と気を引き締めていた。
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