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ソニー3Q、180億円の営業赤字 PS3は「他社の低価格機と比べて伸びず」

» 2009年01月29日 20時43分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ソニーが1月29日に発表した2008年10〜12月期(第3四半期:3Q)の連結決算(米国会計基準)は、180億円の営業赤字だった。前年同期は2362億円の営業黒字。急速に進む円高や、世界的な景気減速による需要減、価格下落が響いた。

 売上高は前年同期比24.6%減の2兆1546億円、税引き前利益は80.2%減の665億円、純利益は94.8%減の104億円。

 主力のエレクトロニクス分野では、テレビ事業が430億円の営業赤字を計上(売上高は3700億円、販売台数は約500万台)。デジタルカメラも価格下落に見舞われた。デジタルビデオカメラやシステムLSIの利益幅は拡大したが不振分野をカバーできず、エレクトロニクス分野全体の営業赤字は159億円(前年同期は2006億円の営業黒字)となった。

 ゲーム分野は、プレイステーション 3(PS3)が「年末商戦で『Wii』や『Xbox 360』といった他社の低価格なプラットフォームと比べるとそれほど伸びなかった」(大根田伸行CFO)こともあり、営業黒字は4億円(前年同期は129億円の営業黒字)にとどまった。3QのPS3販売台数は前年同期比9%減の446万台だったが「今年度販売目標の1000万台に向けて順調」と強調。「プレイステーション・ポータブル」(PSP)は同12%減の508万台。

 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズも不振だった。

 同社の08年度連結業績予想は2600億円の営業赤字に転落する見通しで、人員削減を含めたコスト削減策を発表している(「想像をはるかに超える厳しさ」――年末商戦も不振、ソニー14年ぶり営業赤字の苦境に)。

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